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2023 年度 研究成果報告書

河川水汚染医薬品の生物影響解明に向けた薬理学・生物学・環境学的アプローチの統合

研究課題

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研究課題/領域番号 20H00630
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分63:環境解析評価およびその関連分野
研究機関高知大学

研究代表者

井原 賢  高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 准教授 (70450202)

研究分担者 豊田 賢治  新潟大学, 佐渡自然共生科学センター, 特任助教 (00757370)
宮川 信一  東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 准教授 (30404354)
田中 宏明  京都大学, 工学研究科, 名誉教授 (70344017)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード医薬品 / GPCR / モノアミントランうポーター / ミジンコ / クルマエビ / 下水 / 行動異常 / 薬理活性
研究成果の概要

本研究では、甲殻類の受容体およびトランスポーターに対する医薬品の影響を調査しました。ミジンコとクルマエビの複数のトランスポーターと受容体遺伝子をクローニングし、細胞試験で抗うつ薬がミジンコSERTを強く阻害することを確認しました。また、ミジンコとクルマエビを用いた毒性試験で、特定の医薬品が遊泳阻害や繁殖抑制を引き起こすことが明らかになりました。さらに、下水中の医薬品がミジンコSERTを強く阻害することが示され、甲殻類が環境中の医薬品に敏感であることが示唆されました。

自由記述の分野

環境毒性学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでにホルモン作用を持つ医薬品や解熱鎮痛剤、抗生物質等の医薬品の生態系への影響は研究されてきた。しかし市販医薬品の半数を占める神経細胞に作用する医薬品の影響は研究されていなかった。本研究はミジンコとクルマエビのGPCRとSERTが医薬品によって阻害を受けることを世界で初めて実証しており、生態毒性学分野での学術的意義は非常に大きい。さらに、曝露試験によってミジンコとクルマエビの行動、繁殖が異常を示す結果も得られており、生物多様性の保全を考える上で環境中の汚染医薬品の削減の重要性を示す成果として社会的意義も大きい。

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公開日: 2025-01-30  

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