研究課題
基盤研究(A)
温室効果を促進する作用を持つ2種類のエアロゾル(ブラックカーボン、酸化鉄)の環北極域の大気中における動態を、研究代表者らが開発した高精度測定器を用いて5地点で観測するとともに、降水・積雪中の挙動を分析し、最終的には全球モデルによる気候影響の評価の改善に貢献することを目的とした研究である。温暖化要因の中でも不確定性の大きいエアロゾルの動態に注目する本研究は、気候変動の将来予測に資することから高い学術的意義が認められる。研究代表者らが自ら開発した観測方法を活用する点は独自性も高く、国際的な研究計画をリードできる内容であると考えられる。ロシアでの石油採掘や森林火災にともなって発生するエアロゾルの評価も興味深いトピックである。