研究実績の概要 |
LDDSにおけるPD1/PDL1 axis blockadeを介した転移リンパ節の抗腫瘍効果を調べるために, LDDSにより異なる濃度の抗PD1 抗体を転移リンパ節に投与した. 比較として, 抗CTLA-4抗体を使用した. SiLN, PALN, 肺, 肝臓の平均ex vivoルシフェラーゼ活性は, 1 mg/kgで最低の値になった.この結果を支持するかのように,この濃度での全生存期間と完全奏効率は最も高いことがわかった. この最適濃度の前後で, 治療効果に有意な差はなかった. この結果は, 組織学的所見と一致した. 脾臓指数は, この至適濃度において, 他の治療群と比較して最も低いことが判明した. 糸球体腎炎の発症は, 抗PD1抗体の投与量に特に敏感であることが分かった. しかし, 抗PD1抗体は, 抗CTLA4 抗体の投与と比較して相対的に抗腫瘍効果が低かった. 転移リンパ節を標的とした抗PD1抗体投与では, 間質性肺炎が発症するするが, その重症度は抗CTLA-4抗体の場合よりも高くなった.
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