抗がん剤ドラッグデリバリーシステムでは独自開発の多色X線CTで複数の薬剤動態を同時描出し、病巣発見と薬剤伝達、治療可視化を、RI内用療法においては、新開発の広帯域ハイブリッド・γ線カメラでα線治療薬の体内分布を数分で可視化し、症状にあわせた投与量や投与間隔の決定などテーラーメード医療に貢献する。陽子ホウ素捕獲療法では即発γ線の可視化によりホウ素の空間分布を明らかにし、臨床にむけた道筋を切り拓く。 抗がん剤、RI(放射性)薬剤、ホウ素薬剤のデリバリーシステムにおいて、デリバリー自体と治療効果のモニタリングに資する可視化技術の実用化に向けた研究計画である。すでに、X線CTの格段の高感度化に成功し、上記モニタリングにつながる「色付け」にも一部手ごたえを得ている状況から、本研究を通して世界を圧倒するナノイメージング基盤治療の創出が十分に期待できる。
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