江戸時代は、科学技術をはじめとした西洋文化が日本に多く流入してきた時代であり、日本が大きく変わった時代である。この時代の人々が科学的な事柄についてどのように関心を持っていたのかを知る事には、科学史的に意義がある。 本研究では、江戸時代の天文遊歴家、朝野北水の講義内容とその足跡を明らかにすることで当時の人々の天文に関する関心について知見を得た。 北水の講義には、夜空に見える星座の形や惑星の見え方、暦のしくみなど、身近な事柄が取り上げられている。これらのことから、江戸時代の人々も、天文について現在の人々と同じような関心を持っていたことが伺える。
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