本研究では、保育実践における写真の特性を明らかにし教師の専門性向上に寄与することを目的とした。 その結果、写真は現実を再構成して提示する表現でありその表現は現実そのものではないこと、観者の経験や内的思考により見え方が変化すること、が明らかになった。また保育実践者が「撮影する」行為は(1)保育実践における新しい行動様式である、(2)「不介入な行為」としての身体性をもつ、(3) 写真を用いた記録に時間的構造をもたらす、(4) 保育実践をインデックス的に切り取る可能性がある、(5) 保育実践者の内省を促す、(6)「リフレクション・イン・アクション」に通じる、ことが明らかになった。
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