研究課題
奨励研究
子ども哲学では対話したことを「ふり返る規準」をつくって自己評価したことを記述してまとめる。このことを通して〈対話への自分の参加のあり方〉〈学習した価値・事柄への思考の変化や探究〉という自己調整力が育っていった。そのような力が,社会科の川内原発再稼働問題学習では「個人的価値」よりも「公共的価値」を「判断の規準」として重視する方に子ども達の学びに波及させていった。
社会科教育
子どもの自由度の高い学びを実現することで育つ自己調整学習力を,自由裁量権を保障しにくい教科学習への波及を明らかにすることはカリキュラム研究において意義がある。子ども哲学で「ふり返りの規準」をつくって自己評価し,対話へ参加のあり方や学習した価値・事柄への思考の変化や探究という自己調整力は,社会的論争問題では「公共的価値」を「判断の規準」に基づいて子どもが判断することと関連して働いている。