本研究は,説明活動で相手の説明の直感的な把握や説明の異同の理解を支援するため,概念地図の構成を工夫し,その効果を検証した。永嶌・久保田(2020)(前実践)は,概念地図に象限を設定し,ペアの異同を把握し易くした。本研究は,学習内容をより鮮明に振り返らせるため小単元終了毎に概念地図を作成させ,単元終了時にこれらを貼り合わせ象限地図を作成し説明活動を行った。 分析の結果,説明活動後にノード数は増やしたが,前実践以上の効果は得られなかった。本実践の地図は象限地図内に同じ語句のノードが複数存在した。同一ノードが複数あることでノードやリンクが必要以上に多くなり,視覚的に捉えにくい地図となったと考える。
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