愛知県の表浜海岸において,UAV(Phantom4 PRO)による砂浜のモニタリングを行い,さらに冬季の飛砂が砂浜地形と海浜植生に与える影響について調査を行った. その結果,2020年の9月から10月にかけて日本の南側を複数の台風が通過し,台風の高波浪による波の遡上で砂が押し上げられ波打ち際で顕著な堆積を確認した. さらに冬季の調査では西からの強い季節風により多くの飛砂が発生していたが,植生帯にも沿岸方向の砂浜段面にも大きな地形変化は見られなかった.これは西から流入した土砂と東へと流出する土砂のバランスがうまく保たれており,調査範囲において飛砂による侵食や堆積はおこっていないことを確認した.
|