抗悪性腫瘍薬Methotrexate(MTX)は、静脈内投与のみならず、髄腔内投与も行われる。副作用マネジメントのためには、血液中に加え、髄液中MTX濃度測定も望まれる。本研究では、簡便かつ迅速な髄液中MTX濃度測定の実現を目的に、血液中MTX濃度測定で広く普及する化学発光免疫測定法による髄液中MTX濃度測定環境の構築を試みた。そのために、HPLC-UV法による髄液中MTX定量環境の構築、及び化学発光免疫測定法との測定法差異の検証を行った。その結果、HPLC-UV法による髄液中MTX測定に成功した。さらに2法の測定法差異を検証することで、日常的に髄液中MTX濃度を評価できる可能性を見出した。
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