血液培養検査は、菌血症の診断のために重要な検査である。血液培養からの分離菌は重症感染症の原因菌とされ、抗菌薬や治療期間の決定に重要な情報となる。近年、質量分析法が普及し血液培養ボトルから迅速かつ簡便に細菌同定を行うことが可能となった。しかし、黄色ブドウ球菌に関して菌名までの報告は可能だが、感受性は不明である。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、多剤耐性を示すことが多く医療関連感染症の原因菌の第1位を占める。通常、MRSAは血液培養陽性後、培地に塗布し半日~1日培地生育後に変法卵黄加マンニット食塩培地EXとクロモアガーMRSAスクリーン培地判定、感受性結果は翌日以降でないと判定出来ない。
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