緑茶の効能の多くは茶カテキンに起因するが、今回は、抗酸化作用を持つことで知られる(-)-epigallocatechin-3-gallate (EGCG)の血管系への作用を検討した。ヒト血管内皮細胞HUVECを用いて、TGF-beta/BMPシグナルへの影響とマイクロRNAの変化、炎症性分子の発現の変化について実験を行い、EGCGの血管内皮機能変容作用が確認され、各々の結果の再現性と下流シグナル分子の詳細な検討を継続中である。近年、マイクロRNAの細胞外へ分泌が注目を浴びている。将来的に、茶を含む植物由来のマイクロRNAによる血管系細胞への影響を、細胞間情報伝達の観点から研究していきたい。
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