研究成果の概要 |
α-ピロリジノアルキルフェノン系カチノン類の基本構造であるα-pyrrolidino-propiophenone (α-PPP)のラセミ体をヒト肝ミクロソーム(HLM)でin vitro代謝処理し、光学活性代謝物の定量分析を行った。カルボニル還元代謝物の各エナンチオマーの生成量は明確に異なり、特に(S, S)体の生成が顕著であった。オキソ化代謝物の総生成量はカルボニル還元代謝物の総生成量と比較して極めて小さかった。ヒト肝サイトゾル(HLC)の代謝試験では、いずれの代謝物の生成量もHLM代謝に比べて小さかったことから、カルボニル還元およびオキソ化代謝反応は肝小胞体代謝酵素の寄与によるものと判断された。
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