本研究は、「イジングモデル」と「焼きなまし法(シミュレーテッド・アニーリング)」を用いた最適化問題を解く手法にアナログ回路の性質を応用して高速に解くアニーラの実現を目指している。 アナログ回路は回路定数や接続状態に応じて電圧が自然に決定されるので、この原理をアニーラに応用することで、ディジタル回路で必要であった極小値を探索するための繰り返し計算を大幅に削減できディジタル回路より高速に計算できる可能性がある。 本研究成果は、考案したアナログ回路がイジングモデルと等価であることを示し、アナログ回路によるアニーリングが可能であることを実証するとともに新しい計算機の原理を開拓するものである。
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