研究課題
最終年度にあたるため、アウトプットに比重を置きながら、①論集の作成、②国際宗教学宗教史学会(IAHR)東京カンファレンス(12月16~17日)の準備・開催、③日本宗教学会年次大会でのパネル発表を中心に活動を進めた。①については「宗教現象学者たちの軌跡―国際的宗教研究ネットワークの形成とその社会的・宗教史的背景」として年度内に原稿を揃え、編集作業を続けている。2024年度前半にオンライン・オープンアクセスの形態で刊行予定である。②については、計画通り、4月までに中心となる講演者・報告者を決定し、テーマを「IAHRは政治的にも護教的にもなることなく、社会に関わり社会的レリバンスをもつことはできるか?―2023年の「(科)学」の位置」に定めた。宗教学の文脈での「(科)学science」の概念の理解を深め、かつ共有するために、基調講演者に国際科学史・科学哲学連合会長のN.Cartwright氏を招聘し、そのレスポンダントとして哲学的観点からの理論宗教学に関する業績の多い、J.S.Jensen氏とK.Schilbrack氏も招聘することになった。基調講演のセッションのあとのラウンドテーブルには、6人の宗教学者を南アジア・東南アジア、メキシコ、アフリカ、イギリス、アメリカ、日本宗教学会から招聘した。さらに日本宗教学会の若手会員とIAHRの役員によるパネルを企画した。このカンファレンスの背景と意義を説明する論文と日本宗教学会向けの報告文をそれぞれ4月・6月に刊行した。終了後に編集を開始したプロシーディングスは2024年度前半にオンライン・オープンアクセスの形態で刊行予定である。③については、宗教現象学を中心とする学史研究を現在の宗教学にフィードバックするために、メンバーを報告者とするパネル「宗教現象学と認知進化科学の対話」を企画し、心理学者の石井辰典氏を招きディスカッションを行った。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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