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2020 年度 実績報告書

近現代社会運動のグローバルな拡散のメカニズムに関する思想史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H01194
研究機関明治大学

研究代表者

田中 ひかる  明治大学, 法学部, 専任教授 (00272774)

研究分担者 阿部 小涼  琉球大学, 人文社会学部, 教授 (00292722)
崎山 直樹  千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (10513088)
関口 寛  同志社大学, 人文科学研究所, 准教授 (20323909)
山本 健三  島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (20737530)
竹本 真希子  広島市立大学, 付置研究所, 准教授 (50398715)
篠田 徹  早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60196392)
山口 守  日本大学, 文理学部, 教授 (70210375)
山本 明代  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (70363950)
櫻田 和也  大阪市立大学, 大学院文学研究科, 都市文化研究センター研究員 (70555325)
梅森 直之  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80213502)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード社会運動 / 拡散 / 思想 / 近現代史 / メカニズム
研究実績の概要

本研究は、近現代史上の社会運動とその基盤となったさまざまな思想が、世界各地でほぼ同時に形成された原因の一端が、運動と思想のグローバルな拡散(diffusion)にあることを、思想史的観点から実証的に解明することを目的とする。そのため今年度は、この目的を達成するために、各担当者が国内外で文献・史資料の準備調査を実施し、その成果を研究会・学会等で報告し、討論を行うことで論点や方法論を発展させること、また、研究成果の一端を論文集として刊行する準備を進めることを計画していた。ただし、当初から、新型コロナウイルスの感染状況等により国内外での調査、研究会、学会等での報告について、その実施を見送る場合も多いと予測し、その場合には、調査・報告等を次年度に延期した上で、文献調査ならびに、論文集の刊行に注力することとしていた。結果として、国内外での研究機関等の事情により、また、所属大学からの業務命令として国内外の業務上の出張が禁じられた、という理由により(この理由を学術振興会は、特に海外出張が不可能になった理由として認めなかった)、史資料調査等の実施がオンライン上のものを除けば完全に不可能となった。そのため、予算はこれを多少とも補充するための文献・史資料・物品の購入等にその多くがあてられ、また、次年度に刊行を計画している研究論文集の内容、とりわけ「拡散」の概念に関する検討、具体的な事例および各担当者の個別研究に関して、オンライン研究会での報告を複数回実施し、意見交換を行い、新たな資料を調査できない状態における研究の進め方に関して議論を重ねた。その結果、これまで蓄積してきた議論、各担当者が今年度に新たに収集する文献・史資料を利用し、執筆可能な論文を作成していくことになり、各自、その草稿の執筆を開始し、意見交換を続け、次年度に向けた目標を設定し、研究全体の方向性を出すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルスの影響によりとりわけ国外での研究機関等の事情で調査が不可能になったため。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルスの状況を見据え、海外研究機関での現地調査の可能性を探りながら、これまで蓄積し、今後蓄積していく文献・史資料、また、これまでの議論に依拠した論文執筆に向けて準備を進め、また「拡散」の概念に関する議論を進めていく。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 伊藤野枝によるエマ・ゴールドマンの思想の受容について―大杉栄・荒畑寒村との比較を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる
    • 雑誌名

      初期社会主義研究

      巻: 29 ページ: 174-195

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 20世紀初頭の東アジアにおけるクロポトキン主義の拡散--科学主義と道徳性2021

    • 著者名/発表者名
      山本健三
    • 雑誌名

      初期社会主義研究

      巻: 29 ページ: 20-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 歴史の眼 英国のEU離脱と北アイルランド2021

    • 著者名/発表者名
      崎山直樹
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 849 ページ: 74-84

  • [雑誌論文] トランプ現象とは何か--比較労働政治研究からの一考察2021

    • 著者名/発表者名
      篠田徹
    • 雑誌名

      国際経済労働研究

      巻: 1108(76-3) ページ: 5-12

  • [雑誌論文] ドイツにおける医師の平和運動2021

    • 著者名/発表者名
      竹本真希子
    • 雑誌名

      核と放射線の現代史(若尾祐司・木戸衛一(編)

      巻: - ページ: 392-404

  • [雑誌論文] ロシア革命とロシア人アナーキスト亡命者たちの思想変容2020

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる
    • 雑誌名

      近代ヨーロッパと人の移動―植民地・労働・家族・強制

      巻: - ページ: 164-186

  • [雑誌論文] ロシア出身のユダヤ系移民によるアナーキズム運動─「人の移動」と思想・運動の形成2020

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる
    • 雑誌名

      ロシア史研究

      巻: 104 ページ: 25-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エッタ・フェーデルンとエマ・ゴールドマン-自伝Living My Life (1931)の影響についての考察2020

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる
    • 雑誌名

      明治大学教養論集

      巻: 547 ページ: 89-106

  • [雑誌論文] 解題 戸田三三冬 その研究の軌跡-マラテスタ、アナキズム、そして平和学2020

    • 著者名/発表者名
      田中ひかる
    • 雑誌名

      平和学と歴史学-- アナキズムの可能性

      巻: - ページ: 519-564

  • [雑誌論文] 縫い合わせる島々の政治詩学2020

    • 著者名/発表者名
      阿部小涼
    • 雑誌名

      越境広場

      巻: 7 ページ: 86-93

  • [雑誌論文] 兵士のプロテスト、教会の反戦2020

    • 著者名/発表者名
      阿部小涼
    • 雑誌名

      福音と世界

      巻: 75-8 ページ: 30-35

  • [雑誌論文] 巴金在台湾2020

    • 著者名/発表者名
      山口守
    • 雑誌名

      現代中国文化興文学

      巻: 33 ページ: 1-19

    • 査読あり
  • [学会発表] なかったことにされてきた声を聞く2020

    • 著者名/発表者名
      阿部小涼
    • 学会等名
      『社会運動史研究2』刊行記念イベント
    • 招待講演
  • [図書] 近代ヨーロッパと人の移動 : 植民地・労働・家族・強制2020

    • 著者名/発表者名
      北村暁夫、田中ひかる共編著
    • 総ページ数
      189
    • 出版者
      山川出版社
    • ISBN
      9784634672512
  • [図書] ヒロシマ グローバルな記憶文化の形成2020

    • 著者名/発表者名
      ラン・ツヴァイゲンバーグ(著)、若尾祐司・ 西井麻里奈・髙橋優子・竹本真希子(共訳)
    • 総ページ数
      424
    • 出版者
      名古屋大学出版会
    • ISBN
      9784815809942

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公開日: 2023-12-25  

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