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2021 年度 実績報告書

デジタル化資料による南方熊楠の学問構想の解読

研究課題

研究課題/領域番号 20H01198
研究機関龍谷大学

研究代表者

松居 竜五  龍谷大学, 国際学部, 教授 (40238952)

研究分担者 志村 真幸  京都外国語短期大学, キャリア英語科, 非常勤講師 (00625204)
平川 恵実子  鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (30881768)
橋爪 博幸  桐生大学短期大学部, その他部局等, 准教授(移行) (40412978)
辻 晶子  大阪経済大学, 経営学部, 講師 (40825428)
唐澤 太輔  秋田公立美術大学, 大学院, 准教授 (90609017)
小田 龍哉  同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (90821744)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード博物学 / 仏教 / 自然保護 / エコロジー / 生態学 / 異文化体験 / データベース / 説話学
研究実績の概要

2020年度におこなった研究の実績を踏まえつつ、コロナ禍などの影響で積み残しとなった事業と新たな事業に関して2021年度に実施した。特に南方熊楠顕彰館資料のデジタル化やデータベース化についてのこれまでの蓄積をさらに整備し、研究用に提供した。東京と関西での研究会をオンラインによって毎月おこない、南方熊楠の未刊行資料に関する読解を進めた。
2021年7月31日~8月2日に書面での南方熊楠研究会夏期例会を開催し、オンラインを中心として本研究に基づく成果の発表をおこなった。特に公開シンポジウム「南方熊楠像を今どう語るのか――幽霊とニニフニ」においいて、辻晶子、小田龍哉、志村真幸が発表をおこなった。2022年3月に刊行した『熊楠研究』16号では、これらの成果について掲載している。
2021年3月20日~5月5日に南方熊楠顕彰館において「腹稿の世界」と題する展観を開催し、これまでの南方熊楠の「十二支考」などの腹稿に関する研究に基づいて、デジタル技術を駆使してオンデマンド形式での映像による説明をおこなった。これに関連して、2021年5月1日に同題の講演会を開催し、松居、志村らが発表をおこなった。
これらの事業と並行して、松居、辻、平川、小田が、それぞれの本務校において南方熊楠のテクストのデータベース入力を進め、今後のテクストの再編集およびデジタルデータとして検索可能なかたちでの提供を視野に入れた整備を進めている。このデジタル画像化の作業を進めた後に、あらたに原資料に基づく既存テクストの再翻刻と研究を進めたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染症の影響により、予定したいくつかの研究会の対面での開催を取りやめにせざるを得なかった。また資料のデジタル化・データベース化に関しても一定の遅延が生じている。

今後の研究の推進方策

2021年度に完了する予定だった事業について、コロナ禍のために実行できない部分も多かった。今後は、資料のデジタル画像化を進め、オンライン会議などもさらに多用することで、研究課題の遂行に取り込むこととしたい。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「一者なるもの」との邂逅--マイスター・エックハルトの説教と南方熊楠の土宜法龍宛書簡にみられる類似事項に関する考察2023

    • 著者名/発表者名
      橋爪博幸
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 17 ページ: 64~96

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『N&Q』への草稿の翻刻と分析--「アジアのオルフェウス」「悪魔学における鳥の鈎爪」ほか2023

    • 著者名/発表者名
      志村真幸
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 17 ページ: (3)~(11)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南方熊楠自筆資料 大英博物館フランクスおよびリード宛て書簡2023

    • 著者名/発表者名
      田村義也、松居竜五、志村真幸、プラダン・ゴウランガ・チャラン
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 17 ページ: (50)~(88)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南方熊楠英文資料 アメリカ時代の「文明進化論」2022

    • 著者名/発表者名
      松居竜五、志村真幸、プラダン・ゴウランガ・チャラン
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 16 ページ: (37)~(56)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南方熊楠英文資料 大英博物館理事会への「陳状書」および関連書簡2022

    • 著者名/発表者名
      松居竜五、志村真幸、プラダン・ゴウランガ・チャラン
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 16 ページ: (57)~(86)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 英文論考の草稿の研究--『N&Q』掲載版との比較から2022

    • 著者名/発表者名
      志村真幸
    • 雑誌名

      熊楠研究

      巻: 16 ページ: (20)~(36)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] R.M.バックと南方熊楠の「光体験」2022

    • 著者名/発表者名
      橋爪博幸
    • 雑誌名

      熊楠ワークス

      巻: 59 ページ: 42~46

  • [雑誌論文] 新発見・南方熊楠論考「粘菌の文献」2022

    • 著者名/発表者名
      志村真幸
    • 雑誌名

      熊楠ワークス

      巻: 59 ページ: 51

  • [雑誌論文] ”tact ”に関する哲学的考察―南方熊楠の言説から2022

    • 著者名/発表者名
      唐澤 太輔
    • 雑誌名

      「エコ・フィロソフィ」研究 = Eco-Philosophy

      巻: 16 ページ: 81~94

    • DOI

      10.34428/00013344

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東アジアの本草学・博物学に向かう視線 : 南方熊楠・スウィングル・田中長三郎の交流を中心として2021

    • 著者名/発表者名
      松居 竜五、蔡 平里
    • 雑誌名

      龍谷大学国際社会文化研究所紀要

      巻: 23 ページ: 57~75

    • DOI

      10.50873/9099

  • [図書] 科学と芸術(松居竜五「生命を主体とする哲学--南方熊楠とユクスキュル」193-218頁)2022

    • 著者名/発表者名
      日本科学協会、酒井 邦嘉
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      中央公論新社
    • ISBN
      978-4-12-005508-9

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公開日: 2023-12-25  

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