研究課題/領域番号 |
20H01208
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
桑木野 幸司 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (30609441)
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研究分担者 |
岡北 一孝 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (00781080)
水野 千依 青山学院大学, 文学部, 教授 (40330055)
渡辺 浩司 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (50263182)
林 千宏 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (80549551)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 記憶術 / 多様性 / エクフラシス / 百科全書主義 / マニエリスム / ルネサンス建築史 / 庭園史 / 博物学 |
研究成果の概要 |
初期近代西欧(15C-17C初頭)の視覚芸術において、修辞学に淵源する「多様性」の美学が一定の影響力を持ちえたことを、文学、建築・庭園、絵画・彫刻を通底する観点から、明らかにすることができた。とりわけ、「多様性」の美学が、新たな観念の創出に寄与した事例を、具体的な一次資料の基づいて立証し得たことは大きな成果といえる。主だった分析対象は、Petro Andrea Mattioli、フランソワ・ラブレー、ペトルス・ラムス、レオン・バッティスタ・アルベルティ、アリオスト、サン=ヴィクトルのフーゴー、モーリス・セーヴ、キケロー、チェンバーズなど。
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自由記述の分野 |
ルネサンス空間史・思想史・視覚芸術史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題の学術的意義は、これまで、文学(文芸学)、思想史、美術史、建築史の各領域において、個別に研究されてきた「多様性」varietasの美学・概念が、初期近代の西欧における芸術創作全般において、無視しえぬ影響力を持っていたことを、具体的な資料や作例に基づいて実証してみせた点にある。 社会的意義としては、とかく、専門分野に局蹐しがちな初期近代文化史研究において、その成果を、一般向けの媒体や、市民向けのレクチャーなどを通じて、積極的に発信できた点である。現代社会の礎となったルネサンス期の西欧文化史の市曲面を広く一般に周知できた点は、評価に値すると自負するものである。
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