研究課題/領域番号 |
20H01229
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研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
市川 智生 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (30508875)
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研究分担者 |
福士 由紀 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (60581288)
戸部 健 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (20515407)
平体 由美 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (90275107)
星野 高徳 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (00749260)
趙 菁 金沢大学, 外国語教育系, 教授 (50345641)
井上 弘樹 東京医科大学, 医学部, 講師 (40868527)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 健康観 / 東アジア / 養生 / 感染症 |
研究実績の概要 |
本研究は、近代化の過程における「健康観」の歴史的解明を目標としている。日本、中国(上海、天津)、植民地統治期および戦後の台湾と朝鮮・韓国がその対象である。歴史資料の収集・検証とこれまでに利用してきた感染症関係資料の再検証をもとに、左記の地域を専門とする研究者が共同で歴史研究を実施する。政治、文化、社会経済、自然環境などに影響された多様な「健康観」形成の歴史を明らかにし、現代社会への継承のあり方まで特定する。 研究開始にあたり、代表者、分担者、協力者による打ち合わせを行い、各自の研究対象および手法(史料)について次のような確認を行った。 日本については、伝統的な養生概念が、江戸後期の蘭学普及や明治以後のドイツ医学の輸入・定着を経て、どのように「健康観」へと結びついたのかを歴史的に検討する。その際、東京・大阪・名古屋などの都市部、明治以後の日本化により伝統社会が変容したアイヌおよび琉球・沖縄、現代への継承という点で大きな転換点となったアメリカ占領期の事例を通して、日本の「健康観」の歴史的解明を実施する。 中国については、清朝末期から中華民国期の上海と天津をとりあげ、近代医療がキリスト教布教活動や日本からの影響によって普及するなかで、どのような「健康観」が定着したのかを歴史的に明らかにする。 台湾に関しては、多様な民族構成を背景とする社会において、植民地期に日本経由でどのような「健康観」が普及し、定着していったのかを検討する。 朝鮮・韓国に関しては、王朝期に中国から強い影響を受けて定着した養生、補身、摂生などの概念の来歴を確認した上で、開港期から植民地統治期にかけて、日本の影響を受けてどのような「健康観」が形成されたのかを文献資料から明らかにする。 以上を踏まえ、代表者および分担者が各地の文書館・図書館で史料調査を実施、その内容の歴史学的分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の開始時期が、新型コロナウイルス感染症の流行と重なり、海外での資料調査、国内での研究打ち合わせが困難となった。オンラインによる打ち合わせや既存の文献の見直しなどで、当初の計画を踏まえた研究を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後も新型コロナウイルス感染症により、資料収集や研究イベントへの影響が懸念されるが、オンライン方式に切り替えて当初の研究計画を実施できるようつとめる。また、延世大学医学史研究所、チャップマン大学歴史学部など、研究協力者が所属する研究グループと、研究課題につき連携を深め、シンポジウムやワークショップなどを計画する予定である。
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