研究課題/領域番号 |
20H01263
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
中谷 健太郎 甲南大学, 文学部, 教授 (80388751)
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研究分担者 |
CHANG Franklin 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (60827343)
矢野 雅貴 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (80794031)
小野 創 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (90510561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心理言語学 / 事象意味論 / 語彙意味論 / 日本語 |
研究実績の概要 |
本研究は実時間の文の理解において事象意味論がどのように推論に基づく予測を発動するかを、視線計測と脳波計測を通して検証し、文処理メカニズムにおけ る意味理解の適切なモデルを立てることを目標とする。従来の言語理論は統語論、意味論、語用論を問わず、多かれ少なかれフレーゲの構成性の原理を基盤とし たボトム・アップの理論となっているが、実験的手法の発達により言語の実時間処理の実態があきらかになるにつれ、ヒトはボトム・アップ処理を必ずしも行っ ておらず、予測処理を中心としたインクリメンタル処理を行なっていることが明らかになっている。ではボトム・アップ=構成的な言語理論と非ボトム・アップ= 予測的な実時間言語理解の接点はどこにあるのだろうか。本研究では特に、動詞から来る事象意味論が、どのように予測的推論を発動し、非明示的項がどのよう に選好解釈を受けるかに焦点を当てる。 2023年度は、迷路課題という実験パラダイムを、本プロジェクトの主たる研究課題の検証に流用できるよう開発し導入することを試みた。迷路課題には、単語と非単語を選択することによって文を読み進めるものと、文法性に基づいて単語を選択することによって文を読み進めるものがあるが、本プロジェクトのための迷路課題では、不正解のない選択肢を設定することによって文の解釈の選好を測るものとして開発された。その結果、語彙意味論との相関は反応時間には見られなかったが、選好傾向については相関が見られた。また、エジンバラ大学のハナ・ローディ教授を招聘して語用論・意味論と文理解に関する国際ワークショップを開催した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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