研究課題/領域番号 |
20H01279
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
川口 裕司 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20204703)
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研究分担者 |
阿部 新 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 准教授 (00526270)
Detey Sylvain 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (00548927)
杉山 香織 西南学院大学, 文学部, 准教授 (00735970)
矢頭 典枝 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (10512379)
梅野 毅 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 助手 (10722340)
秋廣 尚恵 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60724862)
近藤 野里 名古屋外国語大学, 世界共生学部, 准教授 (70759810)
石川 慎一郎 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (90320994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 対照中間言語分析 / 言語変異 / 学習者言語 |
研究実績の概要 |
2020年度はコロナ感染症の下、社会活動が中断され停滞した。必然的に本科研も影響を受け、全体として当初の研究を行うことができなかった。とくにマルチタスク調査は対面による実施が不可能となった。 フランス語班の秋廣、近藤、杉山、Deteyは、学習者コーパス構築のため、フランス留学から帰国した学生と留学予定の学生7名にZoomによるマルチタスク調査を行った。研究としては、統語面では、談話標識、(非)流暢性、対照中間言語について書かれた先行文献、とくに用例基盤による構文学習に関して重点的に研究した。音声面では、日本の教科書に出てくるリエゾンと母語話者のリエゾンにおいて、どのような規範意識の違いが見られるのかを分析した。語彙面では、音読タスクの定量評価に向けて,流暢さを決定する要因を分析し、結果として母音長の分散と流暢さの印象評価の間に相関関係があることがわかった。 日本語班の阿部、川口は、先行科研で収集されたマルチタスク調査のデータをコーパス化し、今後の作文タスクおよび音声タスクを分析するための準備と先行文献の調査を行った。トルコ語班の川口は、トルコに留学経験のある学生・卒業生たち計8名にZoomによるマルチタスク調査を実施し、データのコーパス化を行った。研究面では日本人学習者の/r/音について分析した。石川は、コーパス解析の助言を行うための基礎準備として、学習者コーパスの構築手法を検討し、学習者コーパスの新しい分析手法の開発・比較を実施した。矢頭は、ケベック・フランス語憲章を社会言語学的に分析した。梅野は、コーパスデータの整形と変換を担当し、学習者言語サイトの管理を行った。また各社AIによる文字化の精度を調査した。 2020年度は、対面による会議等を開催することができなかったため、ZOOMを利用して、フランスおよび国内の研究者に研究報告を行ってもらった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は、コロナ禍の状況下で、社会活動が様々な施策によって中断され停滞した。その結果、必然的に本科研も影響を受け、全体として当初通りの研究を行うことができなかった。とくに本研究では、自然な環境下で学習者の自然談話を収集したり、コントロール下で学習者の作文を収集するため、マルチタスク調査を対面で実施することが望まれた。残念ながらそうした調査形式は不可能になってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
上述のように2020年度はマルチタスク調査を対面で実施することが不可能であった。そのため急遽オンラインで行うことを余儀なくされた。2021年度にはこうした点が改善されることを期待するが、実施側からできることは多くないため、オンライン調査の継続も視野にいれて研究を推進する。
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