研究課題/領域番号 |
20H01328
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
西山 伸一 中部大学, 人間力創成教育院, 教授 (50392551)
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研究分担者 |
渡部 展也 中部大学, 人文学部, 准教授 (10365497)
津村 眞輝子 (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (60238128)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アッシリア帝国 / 古代帝国 / 支配構造 / 歴史考古学 / サーサーン朝 / 境界域 |
研究成果の概要 |
西アジアの古代帝国における境界域に着目し、文献学・考古学・地理情報学・貨幣学の知見をあわせた総合的歴史考古学研究により、帝国の支配形態や構造を解明することを目的とした本研究は、新アッシリア帝国とサーサーン朝ペルシア帝国の境界域に相当するイラク・クルディスタン地域とイラン西部を対象に新たな「帝国像」を提示することを目指した。研究の結果、帝国の支配は、従来考えられてきた中央集権的なものではなく、各地がそれぞれの物質文化や支配構造をある程度維持しながら、帝国の中央部に政治的・文化的「忠誠」を誓うような形態であった可能性が指摘できる。
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自由記述の分野 |
考古学、古代西アジア史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、古代帝国の研究に文献学、考古学、地理情報科学、貨幣学の多様な知見を合わせて総合的歴史考古学研究を展開した点に学術的意義があった。特に西アジアの歴史研究においては、専門的分化が著しく、多様な分野の知見を合わせた研究が少ない現象を憂い、可能な限り諸学問分野の観点から古代帝国を新たに見直す研究であった。その結果、古代帝国が従来よく主張されてきたような中央集権的なものではなく、特にその境界域においては、ローカルな物質文化や支配形態が維持されていた可能性が高いと考えられ、従来の古代帝国の支配構造を見直す研究成果を提示できたと考える。
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