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2020 年度 実績報告書

冷戦期北朝鮮の文化史:人・情報の流動性に注目して

研究課題

研究課題/領域番号 20H01330
研究機関同志社大学

研究代表者

板垣 竜太  同志社大学, 社会学部, 教授 (60361549)

研究分担者 太田 修  同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (00351304)
高 榮珍  同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (90329954)
水野 直樹  同志社大学, 人文科学研究所, 嘱託研究員 (40181903)
喜多 恵美子  大谷大学, 文学部, 教授 (30410971)
谷川 竜一  金沢大学, 新学術創成研究機構, 准教授 (10396913)
森 類臣  摂南大学, 国際学部, 特任准教授 (60635093)
呉 永鎬  鳥取大学, 地域学部, 准教授 (00781163)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード朝鮮民主主義人民共和国 / 文化史 / 流動性
研究実績の概要

研究初年度(2020年度)にパンデミック化した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により研究計画に大きな支障が生じたが、そのなかでも重要な成果を得ることができた。
2020年度補助金の最大の成果はコリア文献データベース(KBDB; https://kbdb.info/)である。これは同志社大学コリア研究センターの所蔵資料や本共同研究の参加者がこれまでに収集してきた資料、古書店その他で入手した資料、雑誌・新聞記事目録などをデータベース化したものである。2020年度から内外のデータベース・サイトや図書館情報学の知見を得ながら準備して、2021年度に完成し公開をはじめた。登録文献数は2022年度末までに図書389件、雑誌966件、新聞7875件となり、記事データ数では約4万件にのぼる大型データベースとなっている。また、2022年度にはオンライン公開されている関連資料の自動収集(スクレイピング)もおこなった。
また、同志社大学人文科学研究所の部門研究会と連携し、2020年度中にオンラインで研究会を計7回開催しながら研究を進めた(うち1回は韓国の研究者をオンラインで迎えた)。研究成果となる雑誌論文を2020年度中に11本出すなど、公刊された成果も多い。
もともと計画していた資料調査については、2020-21年度中は国内のみでおこなうことができた。海外での調査の一部は、2022年度にようやく実施することができ、米国および韓国にて文献調査を進めた。特に米国では米軍の鹵獲文書や貴重な図書(文化史関連のもの)を集中的に収集できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、当初の2020年度予算を2020~22年度にかけて執行することになった。特に2020年度に予定していた海外出張が2020-21年度には全くできず、資料調査に大きな遅れが生じた。その分、コリア文献データベースを立ち上げることはできたし、海外調査のうち米国調査と韓国調査だけは2022年度に実施することができたものの、最も集中的に文献を調査したいと計画していた中国とロシアへの渡航ができず、そのため研究全体の計画見直しを余儀なくされている。

今後の研究の推進方策

本来は中国およびロシアでの資料調査を必須としていた。2023年度には一部であっても実現したい。それも困難な場合は、現地の協力者によって資料調査を進めたい。

  • 研究成果

    (22件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 戦場の知識人たち:越北言語学者・金壽卿の朝鮮戦争手記より2021

    • 著者名/発表者名
      板垣竜太
    • 雑誌名

      同志社社会学研究

      巻: 25 ページ: 45-65

    • DOI

      10.14988/00028263

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Architecture teachers during the early days of North Korea: Between liberation from Japanese colonial rule and the establishment of a socialist state2021

    • 著者名/発表者名
      谷川竜一
    • 雑誌名

      JAPAN ARCHITECTURAL REVIEW

      巻: 4(1) ページ: 155-167

    • DOI

      10.1002/2475-8876.12202

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本における人種差別――ヘイトスピーチから考える社会の問題2021

    • 著者名/発表者名
      呉永鎬
    • 雑誌名

      歴史地理教育

      巻: 920 ページ: 24-29

  • [雑誌論文] 戦時期・解放後朝鮮における皮革統制と衡平運動関係者の活動2021

    • 著者名/発表者名
      水野直樹
    • 雑誌名

      部落解放研究 (部落解放・人権研究所紀要)

      巻: 214 ページ: 97-130

  • [雑誌論文] 在日朝鮮人 : 歴史と現在2021

    • 著者名/発表者名
      水野直樹
    • 雑誌名

      部落解放

      巻: 800 ページ: 150-161

  • [雑誌論文] (コリア語論文)批判的コリア研究のために:植民地主義と冷戦の思考に抗して2020

    • 著者名/発表者名
      板垣竜太
    • 雑誌名

      歴史批評

      巻: 132 ページ: 232-258

    • DOI

      10.38080/crh.2020.08.132.232

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 在朝鮮日本人画家とツーリズム:加藤松林人を中心に2020

    • 著者名/発表者名
      喜多恵美子
    • 雑誌名

      大谷学報

      巻: 100(1) ページ: 39-59

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 北朝鮮の草創期建築教員たち -日本植民地支配からの解放と社会主義体制構築のはざまで-2020

    • 著者名/発表者名
      谷川竜一
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集

      巻: 85(770) ページ: 943-953

    • DOI

      10.3130/aija.85.943

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1958年、平壌・青年通りにアパートが建つ2020

    • 著者名/発表者名
      谷川竜一
    • 雑誌名

      思想

      巻: 1161 ページ: 38-61

  • [雑誌論文] The Samjiyon Orchestra as a North Korean Means for Gender Based Cultural Diplomacy2020

    • 著者名/発表者名
      森類臣
    • 雑誌名

      European Journal of Korean Studies

      巻: 19(2) ページ: 57-82

    • DOI

      10.33526/ejks.20201902.57

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 韓国ジャーナリズムの最前線ーオルタナティブ・メディアによる「公共圏」をめぐる闘い2020

    • 著者名/発表者名
      森類臣
    • 雑誌名

      世界

      巻: 935 ページ: 195-205

  • [学会発表] (コリア語報告)越北知識人金壽卿の生涯と学問2020

    • 著者名/発表者名
      板垣竜太
    • 学会等名
      ソウル大学校東アジア比較人文学・海外学者オンラインセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 真実究明はなされたか-日韓会談における韓国強制動員被害者問題2020

    • 著者名/発表者名
      太田修
    • 学会等名
      朝鮮史研究会関西部会
  • [学会発表] Critique of Argument that Korea-Japan Claims Settlement Agreement Signifies "Resolution"-Focusing on the "Economic Cooperation" Method2020

    • 著者名/発表者名
      太田修
    • 学会等名
      Korea-Japan Relations: Beyond the 1965 System
    • 招待講演
  • [学会発表] 北朝鮮の建国と朝鮮人建築家たち2020

    • 著者名/発表者名
      谷川竜一
    • 学会等名
      第3回 アジア建造環境200年史研究会
  • [学会発表] 20世紀東アジアの都市・建築に潜在するポスト・コロニアルな力学――北朝鮮の都市住宅建設を中心に2020

    • 著者名/発表者名
      谷川竜一
    • 学会等名
      金沢大学国際文化資源学研究センター研究発表会
  • [図書] 『植民地主義、冷戦から考える日韓関係』2021

    • 著者名/発表者名
      太田修編
    • 総ページ数
      376
    • 出版者
      同志社コリア研究センター
    • ISBN
      9784907634032
  • [図書] 『朝鮮衡平運動史料集』2021

    • 著者名/発表者名
      水野直樹・金仲燮監修、部落解放・人権研究所衡平社史料研究会編
    • 総ページ数
      764
    • 出版者
      部解放出版社
    • ISBN
      9784759262292
  • [図書] (コリア語論文)「NK- POPが流行です」4.27時代研究院編『違っていても同じ北の芸術の話』pp.179-2082020

    • 著者名/発表者名
      森類臣
    • 総ページ数
      302
    • 出版者
      (コリア語書籍)4.27時代
    • ISBN
      9791197110627
  • [図書] 「揺れ動く公教育の境界――外国人学校は公的に保障されうるか」木村元編『境界線の学校史 : 戦後日本の学校化社会の周縁と周辺』pp.111-1422020

    • 著者名/発表者名
      呉永鎬
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      9784130513555
  • [図書] 「朝鮮語 失われた「私たちの言葉と文字」を求めて」駒込武編『生活綴方で編む「戦後史」 : 「冷戦」と「越境」の1950年代』pp.335-3542020

    • 著者名/発表者名
      呉永鎬
    • 総ページ数
      376
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784000614092
  • [備考] コリア文献データベース

    • URL

      https://kbdb.info/

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公開日: 2023-12-25  

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