研究課題/領域番号 |
20H01458
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
池谷 知明 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50261251)
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研究分担者 |
河崎 健 上智大学, 外国語学部, 教授 (20286751)
遠藤 晶久 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80597815)
小川 寛貴 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (80825258)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 選挙制度 / 政党システム / マルチレベル |
研究実績の概要 |
本研究は、選挙制度と政党システムの連関について、日本、イタリア、ドイツを対象として行う比較研究である。従来の研究では、選挙制度が政党システムの形成、変容に与える影響、効果は国政レベルの選挙制度を対象として行われてきた。本研究では、マルチレベルの選挙制度、すなわち国政選挙制度に加えて地方レベルの選挙制度が政党システムに与える影響、効果を考察すること、さらに国政選挙と地方選挙における選挙制度の相違、つまりマルチレベルにおける選挙制度の不均一が、政党システムの形成・変容に与える影響、効果について比較検討する。研究対象とする国は、日本と日本同様に国政レベルで小選挙区比例代表混合制を採用しつつも制度不均一が高いとされるイタリアと、国政レベルと地方レベルの選挙制度とで制度不均一が低いと考えられるドイツである。日本、イタリア、ドイツにおいて、マルチレベルの選挙制度が政党システムの形成・変容にどのような影響・効果を持つかを明らかにすること、それらの研究成果から、より一般的な解答を求めること、および制度不均一概念を精緻化することが、本研究の目的である。 研究2年目の2021年度は、前年度に洗い出された、明確化された研究全体の課題および各自が担当する日本、イタリア、ドイツにおける研究課題に取り組み、オンライン研究会を複数回開催し、各自の研究成果の報告を行うとともに、知見を共有した。なお、イタリア、ドイツでの現地調査は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、今年度も断念せざるを得なかった。代替としてオンラインでのデータ、資料集に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の特徴は国政レベルの選挙制度に加えて、地方レベルの選挙制度が、イタリア、ドイツの政党システムに与える影響、効果を日本と比較考察する点にある。とくに、地方レベルの政党システムについては、オンラインででのデータ、資料収集に限界があり、現地調査が不可欠である。しかし、2020年度に引き続き、2021年度においても新型コロナウイルス感染症の影響で両国および日本の出入国が不可能となり、現地調査を行うことができなかった。オンラインによるデータ、資料収集に努めたが限界があり、予定よりも進捗が遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の影響でイタリア、ドイツおよび出入国規制が行われているため、本研究の遂行に必要な不可欠な両国における現地調査ができない状況である。規制が解除された場合には、ただちに現地調査が行えるように準備を進める。代替手段として、オンラインによるデータ、資料収集を進める。また、前年度からの課題となっている選挙制度不均一概念の精緻化、イタリアの政党システムについての考察をさらに進めるとともに、次年度に研究成果のとりまとめと報告ができるようにする。
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