研究課題
この研究プロジェクト「EU危機の史的起源―ヨーロッパ統合史の再定位」は、大きな動乱と変容のなかにある欧州連合(EU)を対象とし、その統合を歴史的な観点から跡づけるために、体系的な資料整備と総合的な分析を進め、広く地域・国際秩序への含意を汲み取ることを目的としている。その際、徹底して一次史料に根拠を求め、実証的な歴史研究に従事することで、2010年代における危機のヨーロッパ統合を等身大で見つめ直し、もっぱら危機の視点から語る視座を乗り越えた統合史を再構築することを企図していた。研究期間中、米中対立、コロナ危機、ウクライナ危機といった大きな変動が相次いで生起し、EU自体も大いに影響を受けたことから、全体計画の再検討を余儀なくされたものの、これまでの研究蓄積を応用し、成果としては、類似のプロジェクトと連携し、フランスの統合史の大家 Laurent Warlouzet パリ大教授を東京に招聘して国際シンポジウムを開催したり、欧州大学院大学のEU統合史講座の Emmanuel Mourlon-Druol 教授などと連携して研究を進めたりと、顕著なものがあった。また、すでに刊行したヨーロッパ統合史に関する原典史料・解説集を、危機の2010年代にまで拡張し、それとともに通史を抜本的に書き直した。今秋には成果が世に出る。これは、老舗のヨーロッパ統合史研究の面目を保ち、それをさらに前に進める業績となるはずである。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (21件) (うち国際共著 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (29件) (うち国際学会 14件、 招待講演 11件) 図書 (6件) 備考 (1件)
網谷龍介(編)『戦後民主主義の革新: 1970~80年代ヨーロッパにおける政治変容の政治史的検討』(ナカニシヤ出版)
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