研究課題/領域番号 |
20H01473
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土屋 礼子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00275504)
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研究分担者 |
小林 聡明 日本大学, 法学部, 准教授 (00514499)
小林 昭菜 多摩大学, 経営情報学部, 准教授 (20784169)
シュラトフ ヤロスラブ 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30726807)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | メディア / 新聞雑誌 / 放送通信 / コミュニケーション / 交通 / 外交 / 広報 / プロパガンダ |
研究実績の概要 |
前年度にコロナ禍のため、実施できなかったサンクトペテルブルクおよびウラジオストクでの資料調査は2021年度にもやはり実現できなかった。そのため、2021年9月8日~10日にサンクトペテルブルグ大学の研究者達とオンラインで国際シンポジウムCompeting Imperialisms in Northeast Asia: New Perspectivesを開催した。また、2022年度から各自その補充となるようなアーカイブ調査を、米国、ドイツなど別の外国に出かけて、資料を収集した。 一方、GIS(地理情報システム)のソフトを用いて、1909年から1937年まで毎年日本の外務省が行った、中国大陸で発行された新聞や雑誌などの刊行物に対する調査の記録から、刊行物の発行された74の都市ごとに、総計千点以上の各刊行物の紙(誌)名、持主、主筆、発行部数、発行間隔、主義などの項目を2023年2月に入力し終えた。現在、早稲田大学のウェブシステムにこのデータベースを公表する準備を終えたところである。これにより、戦前期の中国大陸における定期刊行物の全体像を空間的に、また時系列で把握することが容易になった。 以上の、海外資料調査とGISデータベースの研究成果を、2023年3月19日(土)早稲田大学早稲田キャンパスで行った国際シンポジウム「北東アジアにおける帝国情報ネットワーク~地理データと歴史情報との組み合わせによる新視角」で発表した。これにより、北東アジアにおける情報ネットワークを解明するための焦点として、一つは朝鮮半島を中心とする情報ネットワーク、もう一つはソ連をめぐる日本と米国の外務省および軍の情報網の関係が浮かび上がってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ロシアのアーカイブでの資料調査が実施できなかったこと、GISデータベースの最終的なデータチェックと、技術的な問題でウェブサイトへの公開ができなかったことを除けば、概ね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度には、ロシアのアーカイブでの調査を試みるが、実施できなかった場合には、代替措置として他の海外アーカイブでの調査をする。また、GISデータベースの最終チェックを完了させ、技術的な問題を解決して、早稲田のウェブサイトに「北東アジア情報ネットワーク地図データベース GIS Database for information networks of Empires in North-East Asia」として公開する。
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備考 |
早稲田大学のネットシステムに上記のURLを取得済みである。しかし、依頼した業者のGISデータベースのウェブサイトは作成済みにも関わらず、技術的にうまくアップできず作動が安定せず、上記のURLではまだ見られない状態のまま、公開準備中である。
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