研究課題/領域番号 |
20H01482
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新谷 元嗣 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00252718)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 機械学習 / 時系列モデル / 経済予測 / ビッグデータ / マクロ政策評価 |
研究実績の概要 |
初年度は主に次の3つの分析で進展があった。 1番目に研究計画の根幹となっている、ニューラルネットワークを含む機械学習手法と主成分分析で抽出された動学的な共通因子を組み合わせるマクロ時系列データ予測研究で、まず大規模な構造化データを用いる場合の次元縮約の最適な枠組みを検討し、実証分析に応用した。 2番目に非構造化データを用いたマクロ経済予測の実証分析では、新聞テキストデータを用いて我が国のインフレ率予測のモデルを構築した。また賃金インフレ率の予測については、賃金の下方硬直性を考慮した予測モデルを提案し、将来の賃金インフレ率の上昇の可能性を指摘した。 3番目にDouble/debiased Machine Learning (DML)推定量の割り当て選択式にOutcome Adaptive Lasso (OAL)による傾向スコア推定を利用することで、推定性能を向上させたDML推定量の拡張を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画にある、機械学習を用いたマクロ経済予測分析のなかで、大規模な構造化データを用いた研究論文が学術雑誌上で公表された。また他の研究成果はワーキングペーパーとして刊行され、バーチャル開催された学会で報告された。 一方で、COVID19の影響により、海外出張が中止となり、海外共同研究者と直接対面して共同研究を進める予定が延期となった。
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今後の研究の推進方策 |
研究はおおむね順調に進捗しているものの、海外共同研究者との共同研究の計画部分については研究計画の一部変更を加えた。
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