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2020 年度 実績報告書

エスノメソドロジーの相互反映性概念に基づく組織化理論の再考

研究課題

研究課題/領域番号 20H01531
研究機関京都大学

研究代表者

山内 裕  京都大学, 経営管理研究部, 准教授 (50596252)

研究分担者 佐藤 那央  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (10850828)
平本 毅  京都府立大学, 文学部, 准教授 (30469184)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードエスノメソドロジー / 相互反映性 / 組織化 / センスメイキング / サービスエンカウンター
研究実績の概要

国内アパレル店でのデータ収集のための準備を行なった。複数ブランドを抱える国内大手企業の代表と相談し、カジュアルな店3店舗での調査をデザインした。来店する客に説明し、同意書にサインしてもらった上で観察するため、大学での倫理委員会の承認を得た。客が買い物をする間、観察者が後から追い掛け、ビデオカメラで記録をする手続と機材を整備した。同時に、トライアルデータの分析によって得られた知見を基に、身体性に関する文献を調査した。また、アパレルに関する知見を深めるため、様々な文献を調査しつつ、いくつかの店舗を訪問し参与観察を行なった。
また、バーでの調査についても、データ収集のための準備を進めた。3店舗と調整し、データ収集の同意を得た。現地を確認し、ビデオカメラの設置場所、電源の確保、席数などを確認し、調査の詳細を確定した。アパレル店と同様に、客とバーテンダーのやりとりをビデオで記録するため、所属大学の倫理委員会の承認を得た。この研究に関しては、センスメイキングが重要な文献となることが予想されるため、文献の調査を進めた。特に、不確実性に着目し、センスメイキングの文献において貢献できる余地を確認した。
フランスのレストランでの調査は、メールやウェブ会議での現地との調整を行い、次年度の調査に向けて計画を練った。現地に行って直接現場で計画を練る予定が、渡航ができない状態が続いたため、オンラインでの調整を行なった。同時に、ワインテイスティングに関する文献を調査し、背景知識を獲得した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ収集の準備は順調に実施した。特に、国内でのアパレル店、バーでの調査については、計画を作成した。しかし、フランスのレストランでの調査については、渡航が難しくなったため、オンラインで現地の情報を獲得し、何度もやりとりをすることで、計画を練り上げた。その他、文献の調査などは計画通りに実施した。また、ワインの注文の分析は、文献の調査、先行研究の精査などを中心に補完的な研究を進めることで、最終的な論文の執筆に向けた準備を前倒しで進めた。

今後の研究の推進方策

計画通りデータを収集し、分析を進める。同時に、文献の調査を進め、論文の構想を練る。フランスでのデータ収集は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、調査を実施できるかどうかを見極め、できない場合には計画を練り直す。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (3件)

  • [国際共同研究] バーゼル大学(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      バーゼル大学
  • [国際共同研究] コペンハーゲンビジネススクール(デンマーク)

    • 国名
      デンマーク
    • 外国機関名
      コペンハーゲンビジネススクール
  • [国際共同研究] アンスティチュ・ポール・ボキューズ/EMリヨン(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      アンスティチュ・ポール・ボキューズ/EMリヨン
  • [雑誌論文] Performative Achievement of Routine Recognizability: An Analysis of Order Taking Routines at Sushi Bars2020

    • 著者名/発表者名
      Yamauchi Yutaka、Hiramoto Takeshi
    • 雑誌名

      Journal of Management Studies

      巻: 57 ページ: 1610~1642

    • DOI

      10.1111/joms.12555

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アジャンスマンとしての研究開発マネジメント:太陽光発電技術と細胞検出技術の事例分析2020

    • 著者名/発表者名
      鉄川 弘樹、山内 裕
    • 雑誌名

      組織科学

      巻: 54 ページ: 60~73

    • DOI

      10.11207/soshikikagaku.54.1_60

  • [学会発表] Craft Work in Japan2020

    • 著者名/発表者名
      Yamauchi, Y. & Holt, R.
    • 学会等名
      European Group for Organizational Studies (EGOS) Colloquium
    • 国際学会
  • [図書] フィールド分析法2021

    • 著者名/発表者名
      守屋 和幸、守屋 和幸、高橋 雄介、山内 裕、平本 毅、村上 陽平
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      共立出版
    • ISBN
      978-4320006041
  • [図書] モビリティーズのまなざし2020

    • 著者名/発表者名
      小川(西秋) 葉子、是永 論、太田 邦史
    • 総ページ数
      244
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      9784621305652
  • [図書] Service Engineering for Gastronomic Sciences: An Interdisciplinary Approach for Food Study2020

    • 著者名/発表者名
      T. Shimmura, T. Nonaka, & S. Kunieda
    • 総ページ数
      195
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      9811553203

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公開日: 2023-12-25  

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