• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

エスノメソドロジーの相互反映性概念に基づく組織化理論の再考

研究課題

研究課題/領域番号 20H01531
研究機関京都大学

研究代表者

山内 裕  京都大学, 経営管理研究部, 教授 (50596252)

研究分担者 佐藤 那央  北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (10850828)
平本 毅  京都府立大学, 文学部, 准教授 (30469184)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードエスノメソドロジー / 相互反映性 / 組織化 / センスメイキング / サービスエンカウンター
研究実績の概要

2021年度は国内でのデータの収集および次年度に向けた海外でのデータ集中の準備を行なった。同時に、文献の調査や海外の研究者との議論を進めた。
アパレルに関しては、国内3店舗において、来店した客に調査の概要を説明し、同意書に署名してもらった上で、買い物の様子を後からつきビデオで記録した。客が入店してから支払いをする、あるいは店を出るまで観察、記録した。また、店員の方々へのインタビューも実施した。データを整理し、コーパスを作成している。まず客への声がけの時点に注目し、書き起こしを開始し、部分的にデータセッションを実施し分析を行った。関連して、客の身体への視線および身体を対象化するプロセスに注目し、監視、組織化、主体-対象関係などの分析の調査を進めた。
バーにおいても調査を実施し、バーテンダーと客との注文や提供のやりとりをビデオで記録した。こちらも注文のやりとりに注目し、書き起こしを開始した。データセッションを実施し、分析を進めた。関連して、センスメイキングの文献を調べ、不確実性の実践的取り扱いに関する先行研究の流れを整理し、理論的貢献の方向性を確定した。
フランスでのデータ収集は、新型コロナウイルス感染拡大のために現地の受入れが難しいということで実施が不可能となり、次年度に繰り越しすることとなった。現地とはオンラインで調整し、計画を練り直した(2022年度に計画通りデータを収集した)。文献の調査などできることを前倒しで実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

国内のデータ収集はおおむね計画通りに進んでいる。国内アパレル店およびバーでの調査を行い、データを整理した。データは研究において重要となるテーマにそって切り出し、書き起こした上で、コーパスを構成した。その上で、をデータセッションを通して分析し、個々のデータの理解を深めた。これにより、次のステップとして理論的な貢献への橋渡しを検討することが可能となる。
同時に、文献調査を進め、論文の骨子を検討した。未だ完全に方向性は定まっていないが、今後の論文の構成に向けての材料は整理できた。特に、バーの研究ではセンスメイキングの文献への貢献を検討した。アパレルの研究は、身体性と客の行動の観察および組織化について、組織化、身体性、制度論などの文献に貢献できないか検討した。
海外でのデータ収集については、現地の組織と連携し、計画を確認した(2022年度に計画通りデータを収集した)。

今後の研究の推進方策

すでに収集したデータの分析を進めつつ、調査した先行研究と照らし合わせて、論文の貢献を確定していく。その上で論文を執筆し、学会での発表やジャーナルへの投稿を進める。
フランスでのデータ収集に関しては、2022年度には新型コロナウイルス感染拡大の影響も落ち着き、データ収集が可能であると期待できる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [国際共同研究] バーゼル大学(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      バーゼル大学
  • [国際共同研究] コペンハーゲンビジネススクー ル(デンマーク)

    • 国名
      デンマーク
    • 外国機関名
      コペンハーゲンビジネススクー ル
  • [国際共同研究] アンスティチュ・ポール・ボ キューズ/EMリヨン(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      アンスティチュ・ポール・ボ キューズ/EMリヨン
  • [雑誌論文] Revisiting Service Value2021

    • 著者名/発表者名
      SATO Nao
    • 雑誌名

      Journal of Japan Society of Kansei Engineering

      巻: 19 ページ: 74~78

    • DOI

      10.5057/kansei.19.2_74

  • [学会発表] Enfolding Sociomateriality in Practice: An Ethnomethodological Study of Wine Tasting2021

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Yamauchi, Takeshi Hiramoto, Nao Sato, Laurent Camus, Lorenza Mondada.
    • 学会等名
      Warwick Business School PPI Seminar
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi