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2023 年度 研究成果報告書

超高層住宅の「二重の老い」の乗り越えを目指す学際的・国際的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20H01562
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関弘前大学

研究代表者

平井 太郎  弘前大学, 大学院地域社会研究科, 教授 (70573559)

研究分担者 藤井 さやか  筑波大学, システム情報系, 准教授 (70422194)
由井 義通  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (80243525)
大澤 昭彦  東洋大学, 理工学部, 准教授 (80619809)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード新自由主義都市政策 / 超高層住宅 / 二重の老い / 規制緩和 / 高齢期トランジション / 存在論的不安 / 世代間対立 / 公共貢献
研究成果の概要

新自由主義的都市政策が世界的に主流化して以降、各地の都市では超高層住宅が主要な居住形態の1つになっている。その建設が世界に先駆けて2000年代から2010年代に高密に行われた東京都区部では、すでに建築から20年が経過した超高層住宅も現れ設備の老朽化physical ageingが早くも懸念される。さらに、本研究を通じ、東京都区部の超高層住宅は入居当初からリタイア層が一定数含まれ、居住者の高齢化demographic ageingも同時に課題化されるべきことがわかった。こうした超高層住宅をめぐる二重の老いは、日本社会のようにジェンダー不平等が浸透しているとさらに解決が困難になると危惧された。

自由記述の分野

社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

第1の意義は、2000年代における新自由主義的規制緩和が超高層住宅の浸透を促すメカニズムを明らかにしたことである。超高層住宅の9割が何らかの容積率緩和制度を利用しており、絶対高さ型高度地区計画の適用によりさらに高密度化・集中化が図られていた点も明らかになった。
第2の意義は、設備の老朽化と居住者の高齢化が、超高層住宅で先取り的に発生していること、その解決を図る社会的制度が機能しづらいことを明らかにした点である。そうした問題を社会学的に「高齢期トランジション」と概念化したことも本研究の特徴である。さらに、ジェンダー不平等を背景に女性において問題が深刻化する危険性を指摘した意義も大きいと考える。

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公開日: 2025-01-30  

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