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2020 年度 実績報告書

現代農山漁村における「生産のある生活空間」に関する環境社会学の新たな分析枠組構築

研究課題

研究課題/領域番号 20H01570
研究機関鳥取大学

研究代表者

家中 茂  鳥取大学, 地域学部, 特任教授 (50341673)

研究分担者 村田 周祐  鳥取大学, 地域学部, 教授 (00634221)
牧野 厚史  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (10359268)
藤村 美穂  佐賀大学, 農学部, 教授 (60301355)
平井 勇介  岩手県立大学, 総合政策学部, 准教授 (60757524)
山室 敦嗣  兵庫県立大学, 地域資源マネジメント研究科, 教授 (90352286)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード生産のある生活空間 / 生活環境主義 / コモンズ / ボランタリーな生活組織 / 経験される自然
研究実績の概要

新型コロナウイルスの蔓延に伴い、その感染予防に配慮し、当初計画していた対面によるヒアリング調査や現地フィールドワークが実施できなかったことから、文献調査を重点的に進めることにした。またオンラインによるヒアリング調査も一部取り入れて実施した。また研究メンバー各自がこれまで研究活動を蓄積してきたフィールドにおいて得られていたデータや知見を、本研究の趣旨に照らして、新たに捉え直すなどした。これらの研究成果は対面での研究会の開催が難しかったことから、オンライン研究会を通じて研究メンバー間で共有し、新たな分析枠組の構築に向けた検討を続けた。
家中は沖縄県竹富島における「地域資産自然法」を導入した活動について、徳島県上勝町における「地域循環共生圏」を導入した「かみかつ茅葺き学校」の活動についてオンラインによるヒアリングも取り入れながら調査を行った。村田は当初予定していた千葉県鴨川市への調査が難しいことから、鳥取県智頭町の森にかかわる若者たちの調査を進めた。牧野は天草地方の調査の大部分を文献調査に切り替えて実施した。また高齢化と過疎に悩まされている山村集落の社会調査(熊本県高森町、大分県中津市)を実施した。藤村はドメスティケーションという視点から山村で行われている生業の整理と分類をした。また佐賀を中心に山間部と海岸部、都市部のモノあるいは労働力の交流をテーマに調査を進めた。平井は当初計画していた三重県桑名市への調査が難しいことから、岩手県西和賀町の山菜を活用した地域づくりの調査を進めた。山室は兵庫県豊岡市において「コウノトリ育む農法」に取り組んでいる農事組合法人コウノトリの郷営農組合の調査を進める一方、当初計画していた福井県越前市の「コウノトリ呼び戻す農法」に関する現地調査が難しいことから、その史資料の収集の作業に切り替えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスの蔓延により、調査地に赴き、住民と対面してヒアリング調査を実施することが困難であったため、十分なデータの収集が行えなかった。そのため繰越をして、年度を超えて、研究を進めた。
なお、新型コロナウイルスの感染予防には万全を期した。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルスの感染がおさまるのを待って、フィールド調査、とくに対面によるヒアリング調査を実施していく。
また、対面による研究会の開催が困難な場合は、オンラインでの研究会を開催することにしている。
引き続き、新型コロナウイルスの感染予防には努めていく。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 移動の時代におけるムラの重層的な生活保障のしくみー宮城県七ヶ宿町湯原と千葉県鴨川市大浦の知恵に学ぶ2022

    • 著者名/発表者名
      村田周祐
    • 雑誌名

      年報:村落社会研究58 生活者の視点から捉える現代農村

      巻: 58 ページ: 44-85

    • 査読あり
  • [学会発表] 地下水利用から考える流域社会─熊本市域の小さな水循環を事例に─2022

    • 著者名/発表者名
      牧野厚史
    • 学会等名
      公開シンポジウム「熊本の地下水と有明・八代の干潟」
  • [学会発表] 水離れとは何か─日常生活から考える水問題2022

    • 著者名/発表者名
      牧野厚史
    • 学会等名
      熊本水循環研究アリーナ
  • [学会発表] 質的調査から見えてきた復興過程における課題と住民対応2021

    • 著者名/発表者名
      平井勇介
    • 学会等名
      数理社会学会大会
  • [学会発表] 変わらないために変わり続けるムラ―竹内利美の動的平衡論から迫る移動の時代における宮城 県七ヶ宿町湯原と千葉県鴨川市大浦の生活2021

    • 著者名/発表者名
      村田周祐
    • 学会等名
      日本村落研究学会大会
  • [学会発表] 社会と経済を支える生態系─生物多様性をめぐる科学と政策─2021

    • 著者名/発表者名
      牧野厚史
    • 学会等名
      「野生生物と社会」学会大会
  • [学会発表] 生態系インフラとしての森―地域づくり・国土保全への道筋2020

    • 著者名/発表者名
      家中茂
    • 学会等名
      グリーンインフラ・ネットワーク・ジャパン全国大会2020
  • [図書] 生活環境主義とコモンズ(山本務編『よくわかる地域社会学』所収)2022

    • 著者名/発表者名
      牧野厚史
    • 総ページ数
      231
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 環境と農的世界 農的自然と農村の生活(山本務編『よくわかる地域社会学』所収)2022

    • 著者名/発表者名
      藤村美穂
    • 総ページ数
      231
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] Connecting Local Regions and Cities Through Mozuku Seaweed Farming and Coral Reef Restoration: Onna Village, Okinawa2022

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Yanaka(Yoshimi Higa, Amane Takeuchiとの共著)
    • 総ページ数
      271
    • 出版者
      Springer Singapore
  • [図書] 駆け引きすることの有効性―九州の狩猟犬の事例から(卯田宗平編『野性性と人類の論理─ポスト・ドメスティケーションを捉える4つの思考』所収)2021

    • 著者名/発表者名
      藤村美穂
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2023-12-25  

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