研究課題
基盤研究(B)
本研究は、全国での質問紙調査によって2021年時点でのモバイルメディアの利用実態を捉える同時に、2001年、2011年におこなった調査との比較を通じて、利用者の行動や意識の変化、および社会のモバイル化の進展を把握することを目的としたものである。モバイルメディア利用の多様性を時間軸の上にも位置付けるライフヒストリー調査を併用することで、モバイルメディアが前提となった人間関係や日常生活、社会の特徴を、過去20年の変化過程とともに明らかにした。
社会学
本研究の学術的意義は、2001年、2011年におこなった全国規模の社会調査と比較可能な形で2021年のモバイルメディアの利用実態を明らかにした点にある。情報行動一般を対象としたものはあるものの、モバイルメディアに焦点をあてた経年比較可能な調査は、本研究以外に存在せず、20年間に進んだモバイルメディアの普及とそれによる人間関係や日常生活、社会の変容を考察し、モバイルメディアを前提とする社会のこれからを構想する上で、本研究で得られたデータや知見は広く社会的な意義をもつ。