研究課題/領域番号 |
20H01582
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
赤堀 三郎 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (30408455)
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研究分担者 |
出口 剛司 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (40340484)
飯島 祐介 東海大学, 文化社会学部, 准教授 (60548014)
堀内 進之介 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (40590708)
河合 恭平 大正大学, 心理社会学部, 専任講師 (80822220)
磯 直樹 慶應義塾大学, 法学部(三田), 特別研究員(RPD) (90712315)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 信用スコア / 与信管理 / 受容意向 / メタ解釈 / 人工知能 / 先端技術 / デジタル社会 / デジタルトランスフォーメーション |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、人々の間での「解釈のせめぎ合い」に着目することで、信用スコアに代表される与信管理技術など、情報通信技術・デジタル技術の展開を社会学的に考察するための理論枠組を創出することである。 2021年度は、研究2年度目として、まず(1) 新しい技術がいかに社会を変えるかというテーマを扱う社会学および周辺分野の基本的な文献を整理し、研究組織のメンバー内でその知見を共有した。その他に、(2) 調査票を作成した上で業者委託によりウェブ意識調査(調査票調査)を遂行し、得られたデータに関してはデータ・クリーニングを行って分析可能な状態にし、(3)有識者ヒアリング(リモートによるインタビュー調査)を、当該分野の専門家であり知識と経験を豊富に有する実務家に対して行った。 これら(1)~(3)から、与信管理技術に限らず、新しい技術の社会的影響に関して多くの知見が得られた。これらは、いわゆるデジタル社会やデジタルトランスフォーメーションにかかわる広範なテーマに解釈図式(解釈図式の解釈、つまりメタ解釈)という切り口からアプローチする社会学理論の創造を予感させるものであり、この構想に沿って、2021年度においては、いくつかの学会大会において連携報告を複数回行うなど、多くの成果を出すことができた。2022年度においても、引き続き、学会大会等において積極的に研究報告を行うとともに、論文を随時公刊していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は、前年度に引き続き、本研究課題を担う研究組織においてほぼ1ヶ月に1回のペースでリモートにてミーティングが行われ、1回のウェブ上での意識調査(調査票調査)、1回の有識者ヒアリング(リモートによるインタビュー調査)を遂行することができた。各調査から得られたデータにデータに基づいた分析作業も着々と進行している。また、出張はゼロとなったものの、リモート開催の学会や研究会において、研究組織の各メンバーはそれぞれ、研究成果を発表することができた。 本研究課題に関連する文献の収集も、研究組織内で割り当てた分担に基づく作業も、遅滞なく行われている。 以上のことから、本研究は研究計画に沿っておおむね順調に進展していると言ってよい。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き、信用スコアをはじめとする文献およびデータの収集、有識者ヒアリングを継続する。それとともに、これまで2度行ったウェブ上での意識調査(調査票調査)をもう一度行う可能性、あるいは質的データを収集可能な調査を行う可能性について検討している。また、研究の成果については各種学会・研究会において随時公表し、一部については論文として刊行する予定である。
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