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2023 年度 研究成果報告書

ハンセン病者の「生」と戦後日本社会―戦前・戦中との連続と断絶を視野に入れて

研究課題

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研究課題/領域番号 20H01589
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関追手門学院大学

研究代表者

蘭 由岐子  追手門学院大学, 社会学部, 教授 (50268827)

研究分担者 廣川 和花  専修大学, 文学部, 教授 (10513096)
山田 富秋  松山大学, 人文学部, 教授 (30166722)
西尾 雄志  近畿大学, 総合社会学部, 教授 (30434335)
松岡 弘之  岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (30877808)
桑畑 洋一郎  山口大学, 人文学部, 准教授 (50532686)
田中 キャサリン  兵庫県立大学, 国際商経学部, 准教授 (50740049)
坂田 勝彦  群馬大学, 情報学部, 教授 (60582012)
中村 文哉  山口県立大学, 社会福祉学部, 教授 (90305798)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードハンセン病 / 戦後 / 歴史 / ポリティクス / 制度 / 経験
研究成果の概要

20世紀日本におけるハンセン病者の「生」は、隔離政策の開始とその後の継続、その流れを大きく転換させた法の廃止と国賠訴訟へと、つねに複雑な力関係の渦中に置かれてきた。本研究では、こうしたハンセン病の戦後史について、戦前・戦中との連続と断絶を重視しつつ、「上から」の政策の展開のみならず、病者自身が参画した活動や経験に焦点を合わせて多声的かつ学際的に明らかにした。これにより、近・現代日本および帝国日本の領域内でのハンセン病にかかわる多様なアクターの社会的・政治的位置とその言動・経験の意味を、具体的な歴史的文脈の中で位置づけて、新たなハンセン病の戦後史像を提示することができた。

自由記述の分野

社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ハンセン病問題は、近年、基本的に国民国家の暴力機制を告発する「糾弾の歴史」の文脈から理解されてきた。裁判闘争に親和的なその視点は事象の複雑さを捨象するだけでなく、病者の被害の実態を画一化し、彼らが生きてきた人生の多様性や主体性を看過する事態を生んできた。本研究の意義はこのような「ハンセン病の歴史をめぐるポリティクス」を視野に入れつつ、これまでに生じたハンセン病に関する各事象の詳細をそれが生じた社会・歴史的な文脈のなかで諸資料にもとづいて吟味することによって、現在に続くハンセン病問題が法の理念や論理、為政者の意図だけで生み出されたものではないことを実証したところにある。

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公開日: 2025-01-30  

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