研究課題/領域番号 |
20H01591
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
篠原 千佳 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (00570178)
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研究分担者 |
土田 久美子 駒澤大学, 文学部, 准教授 (20553035)
菅原 真枝 東北学院大学, 教養学部, 教授 (50359501)
川井 太加子 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (70441102)
長谷部 美佳 明治学院大学, 教養教育センター, 准教授 (30624118)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ケアワーカー / 移民 / キャリア / 家族 |
研究実績の概要 |
2022年度は、海外からの来日も再開して在留外国人数も増加に転じた。新型コロナ禍が終息するかとも思われたが、感染者数や死者数の増加もあり、海外調査や国内での医療・介護関係施設における調査は困難な面もあった。本研究は、東南アジアから来日して働いているケアワーカーに注目し、日本社会の一員である彼らの「送り出し」と「受け入れ」の過程とその後の生活について調査を行ってきた。新型コロナ・パンデミックが終息しない状況下で、我々は可能な限りの調査研究を行った。 単なる外国人在でなく市民権と社会統合という観点から、2022年度は、来日ケア労働者の「仕事と家族」にかかわる課題を整理することができた。東南アジアでも、出身国・地域の違いや日本語能力のレベル、そして看護や介護という来日後に必要な知識と経験の有無により、その後の就労状況や家族形成を含む滞日の長期化の可能性に違いがみられる。それだけでなく、受け入れ組織の状況や生活する地域によって、そしてその時々の出身国と日本双方の経済状況や家族の意思なども、ケア労働者の国内移動や帰国の決断に大きくかかわっている。コロナが終息に向かう状況となり、日本の関連組織からは東南アジアの送り出し機関に対して、すでにケア労働者紹介の打診が増加していることが分かった。 2022年度の活動実績としては、オンラインを中心とした研究会に加えて、欧州東南アジア研究学会大会(EuroSEAS、パリ)で国際共同研究の報告を行った。論文の執筆に取り組みながら、特に今年度前半は、調査に取り組みにくいコロナの状況もあって、東南アジアの情報資料をもとに資料研究をまとめる活動を多く行うこととなった。今年度後半には、研究集会を行い関係者からの学びを研究に取り入れることや、現地調査活動(送り出し機関数か所、バリ島)も行えるようになり、情報収集活動を再開して研究をまとめる作業が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍でできない調査が合ったものの、可能な調査に取り組み研究を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、2023年度は新型コロナの感染状況が終息に向かうことから、これまで不可能であった調査など対面での活動を再開し、研究会議への参加や研究報告も含めた活動を行う。
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