研究課題
研究Ⅰ「高校生に対する研究」について、日本認知・行動療法学会において、ポスター発表を行った。ポスター発表では、発達障害のある高校生と障害のない高校生の合計23名を対象にして、得意・苦手の自己理解促進プログラムの効果について報告した。その結果、自己理解促進プログラムによって、得意・苦手の記述量に顕著な増加は認められないが、自尊感情の有意な改善が見られたことを報告した。また、自己理解促進ツール「マイメモ」を利用するほど、抑うつ気分の低下をもたらすことを報告した。研究Ⅱ「大学生における意思表明スキルに関する研究」について、障害のある大学生127名と障害のない大学生600名を対象として、本研究により制作した苦手なことの表明が求められるシミュレーション動画を利用した研究を実施した。実績報告書の執筆現在、データ分析中である。研究Ⅲ「発達障害の診断や傾向のある学生に対する日誌法調査」について、109名の大学生を対象に研究を実施した。日誌法調査では、各学生において、得意あるいは苦手なことに気づいたかどうか、その際の状況について調査した。研究の結果から、障害の有無により、得意の記述数に差は見られなかったが、ASDのある学生では「炊事・掃除・洗濯などの家事をしている時」や「アルバイト先の人といる時」などに比較的、得意なことに気づきやすい傾向が示された。また、ADHDのある学生においては「本を読んだりネットサーフィンをしている時」や「一人でいる時」などに比較的、苦手なことに気づきやすい傾向が示された。これらの結果について、追加データを収集しながら再分析を行い、研究成果公表を進める予定である。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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