研究課題/領域番号 |
20H01699
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
田中 秀明 明治大学, ガバナンス研究科, 専任教授 (40463963)
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研究分担者 |
大森 不二雄 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (10363540)
杉本 和弘 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (30397921)
大場 淳 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (50335692)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高等教育政策 / ニュー・パブリック・マネジメント(NPM) / 政策立案過程 / 国際比較研究 / ガバナンス / 舵取りモデル / 国立大学法人 |
研究実績の概要 |
本研究の中心的な課題は、日本の他、比較対象国(イギリス・オーストラリア・オランダ・ドイツ・フランス)における近年の高等教育改革や関連政策の形成過程を、ステークホルダーの行動に着目しながら政治経済学的に分析することである。 研究のステップとしては、次の3段階を想定している。第1に、対象国の政治・行政システム及び高等教育システムについて、基本的な事実・特徴や経緯を「カントリー・プロファイル」として整理する。第2に、対諸国における高等教育改革の政策形成過程を分析する(文献などに基づく調査とインタビュー等現地調査)。第3に、対象国を横断的に比較分析することにより、リサーチ・クエスチョンに答える。 上記の3段階のうち、2020年度においては、①カントリー・プロファイルの作成、②高等教育改革の政策過程の分析(第1段階)を計画していた。また、比較対象国の現地調査(関係機関、専門家等への訪問)も予定していた。 2020年度の研究実績については、①に関しては、A政治・行政システム、B高等教育基本データ、C高等教育改革の経緯(高等教育の伝統や特徴・改革の年表・成果や結果等)、D高等教育改革の内容(高等教育機関の組織・内部ガバナンス・外部ガバナンス・財源等)をまとめた。②に関しては、現地調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大により、海外渡航ができなかったため、実施できなかった。 国際比較研究を行うためには、対象国に関して基本的な情報を収集し整理することが前提となるが、カントリー・プロファイルをまとめることができたので、研究の基盤は整った。ただし、新型コロナウイルス感染症の拡大から現地調査ができなかったことから、②については、文献による予備的な調査にとどまった。2022年度なり、ようやく海外渡航ができるようなったことから、現地調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「研究実績の概要」に記載したとおり、本研究は主に3つのステップを想定している。最初のステップである「カントリー・プロファイ」に関しては、2020年度において、A政治・行政システム(統治構造・法律の制定過程・政策調整の仕組み等)、B高等教育基本データ(高等教育機関の種類や数・関係法令・高等教育関連組織等)、C高等教育改革の経緯(高等教育の伝統や特徴・改革の年表・成果や結果等)、D高等教育改革の内容(高等教育機関の組織・内部ガバナンス・外部ガバナンス・財源等)をまとめることができたので、ほぼ予定どおりの進捗である。 しかし、②高等教育改革の政策過程の分析については、2020年度において、文献などによる予備的調査は実施できたものの、新型コロナウイルス感染症のため現地調査はできなかった。また、研究費を繰り越した2021年度においても現地調査ができなかった。ようやく、2022年度後半において対象国について現地調査を行った。 研究費の繰越分を含め2020年度分の研究費の支出を終えた2022年度末時点における進捗状況についてまとめると、ステップ①についてはほぼ終了する一方、ステップ②については、現地調査が2年遅れたことから、主に予備的な文献による調査となり、全体としては、「やや遅れている」状況である。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間は当初2020~22年度であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、現地調査はようやく2022年度後半に実施できた状況である。ただし、現地調査はそれだけでは不十分である。研究のステップ2が遅れているため、ステップ3が未だに着手できない状況である。こうした状況に鑑み、2022年度の研究費を2023年度へ繰り越すこととしており、2023年度において、現地調査も必要に応じて追加実施し、ステップ2を完成させるとともに、それを踏まえてステップ3を完成させることとしている。 推進方策の一環として、2023年度において、日本高等教育学会において、研究成果の一部を発表し、専門家からの意見を聴取することとしている。また、研究成果の出版やシンポジウムでの発表なども検討している。これらにより、研究を完了させる。
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