研究課題/領域番号 |
20H01737
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川本 思心 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (90593046)
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研究分担者 |
定松 淳 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (00723876)
奥本 素子 北海道大学, 大学院教育推進機構, 准教授 (10571838)
小林 良彦 大分大学, 教育学部, 講師 (30815353)
標葉 靖子 実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (40713269)
種村 剛 北海道大学, 大学院教育推進機構, 特任教授 (20759740)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 科学技術コミュニケーション / 科学技術コミュニケーター / 職能 / コンピテンシー / 教育 / キャリア |
研究実績の概要 |
本研究では科学技術コミュニケーター(SC)の職能の中核的な要素を抽出するために熟達者へのコンピテンシー調査等を行ってきた。今年度はそれらを統合し、学会発表を行い、論文にまとめた(投稿済)。 分析の結果、SCは自律的かつ主体的な活動が多く、特に新たなコミュニケーションのプログラムやシステムを創り上げるために、イニシアティブをとり、複雑な関係性を分析する活動が見られた。また、組織に沿った活動を行うのではなく、組織の中でも個としての動きも見られた。 このため、従来のリーダーシップ理論ではない、イニシアティブな活動のあり方を検討する必要があることが示唆された。また、SC教育については、本調査で得られたコーディネーション機能についてどう育成するかが今後の課題として明らかになった。本調査では、SCによるコーディネーションには、課題発見・ネットワークを介した課題分析・システム構築といった一連の過程があることが分かった。そのため、今後の教育プログラムにおいては、そのような能力を具体的に学ぶための方策について検討していく必要があるだろう。 本調査は熟達したSCを中心に調査したもので、経験の浅いSCとの違いについては今後の課題であるが、SCのキャリアの初期段階では、科学的知識や技能よりも語りや継続的に学習する姿勢が重視されているという萌芽的な知見も得られた。今後は、SCのコンピテンシーの発展プロセスと、SC独自のコンピテンシーを明らかにしていく必要があるだろう。 上記のような課題があるものの、本調査はSCの持つコンピテンシーの理想を実際の活動に当てはめた際に、具体的な能力を可視化する目的では有用なものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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