研究課題/領域番号 |
20H01748
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
伊藤 京子 京都橘大学, 工学部, 教授 (10397622)
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研究分担者 |
下田 宏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (60293924)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 合意形成 / メカニズム / 感性 / 認知 / アーキテクチャ |
研究実績の概要 |
複数の人間が1つの結論に至る「合意形成」に対して、情報技術を用いた支援方法の提案等の研究が行われてきた。これらの研究は、人間が発する意見や立場、結論等、人間の「外」の分析がなされ、発言の理由や結論に至った個々の人間の頭の中のプロセス、すなわち人間の「内」を対象としてはいなかった。特に、発言や結論には人間の「感性」が関係しているが、「感性」の関与が適切に示されず、このため合意形成の支援や方法論への本質的な提案には至らなかった。 本研究では、人間の合意形成メカニズムに基づき、合意形成において感性を加えた認知プロセスの設計図、すなわち新しい感性-認知アーキテクチャの構築を目的とする。 初年度は、「感性」の側面を加えて人間の合意形成メカニズムを提案するための基礎的実験に着手し、実験の場で合意形成を行う際の課題として、合意形成へのインセンティブを与えることが重要である考え、合意形成へのインセンティブを与えるためのゲームを新しく開発した。2年目となる本年度は、昨年度に続き、「感性」の側面を加えて人間の合意形成メカニズムを提案するための基礎的実験を実施した。具体的には、昨年度オリジナルに開発した合意形成のためのゲームを改良し、合意形成メカニズム開発に必要な「コンフリクト」が生じる場面を出現するようにインセンティブを与える条件等を詳細に調整した。そして、「合意までの距離」と「好感度」の指標を用いて、合意形成のリアルタイムモニタリングを行った。 並行して、研究代表者が有する「正解のある合意形成実験」のログの分析に着手し、合意形成メカニズムの開発を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「感性」の側面を加えて人間の合意形成メカニズムを提案するために、合意形成へのインセンティブを与えることが重要である考え、合意形成へのインセンティブを与えるためのゲームを新しく開発し、1段階目の実験を実施した。2年目となる本年度は、昨年度に続き、「感性」の側面を加えて人間の合意形成メカニズムを提案するための基礎的実験を実施した。具体的には、昨年度オリジナルに開発した合意形成のためのゲームを改良し、合意形成メカニズム開発に必要な「コンフリクト」が生じる場面を出現するようにインセンティブを与える条件等を詳細に調整した。そして、「合意までの距離」と「好感度」の指標を用いて、合意形成のリアルタイムモニタリングを行った。これらの成果より、合意形成メカニズムを提案するための基盤構築を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、1年目・2年目の結果を基に、合意形成の際に課題となると考えられる合意形成のコンフリクトが生じた場面の分析を進める。そして、合意形成のコンフリクトに着目したシナリオを開発し、人間の感性の側面を計測できる枠組みを検討していく。 具体的には、開発したシナリオを用いた合意形成実験の設計と実施、そして結果を分析する。これらの結果に基づき、初年度の結果と合わせて、感性を含めた合意形成メカニズムの必要な要素の検討を行う。
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