研究課題/領域番号 |
20H01778
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
高岡 昂太 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (00612657)
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研究分担者 |
本村 陽一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 首席研究員 (30358171)
櫻井 瑛一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (50612173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 児童虐待 / 機械学習 / 性虐待 / プロファイル / 確率推論 / 地理空間統計 |
研究実績の概要 |
COVID-19による影響のため、自治体の調査協力について計画変更が生じた。以下では、本年度の研究実績2つを述べる。
一つ目は、児童相談所などの虐待対応機関において、発生頻度が低い性的虐待事例に対する子どもの安全は調査保護の普及、及び司法面接や全身医学診察による介入の端緒は全国的に広がってきた。しかしながら、加害者が誰なのかが子どもが幼い場合は話せない、または脅されていて子どもが話せないなどから、なかなか目星がつかなかったり、性虐待加害容疑者の振る舞いが知的に高く問題無さそうに見えることで、加害者の元に戻してしまうことなども全国的に発生している。そのため、そのような発生頻度が低いが、非常に子どもにとって劣悪な環境に戻すことがないよう、調査途中で分かった情報を元に、加害者推定がリアルタイムにプロファイルできる基礎プログラムを実装できた。今後は、データを追加し、モデルを精緻化することにより、精度向上を目指す。
二つ目は、地理空間情報を用いた到達圏解析を行った。児童相談所から発生した虐待事例に対して、どの地域には、どれくらいの時間で到着ができるのか、交通手段と渋滞状況を考慮した上で、GISシミュレ-ションを行った。これにより、どこに児童相談所を今後新設すると良いかなどの根拠としてEBPMに役立てられる知見を創出できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現状では、コロナ対策のため自治体との調整が難航していたため、現場に訪問ができないことなどの制約がかかったことがあった。そのためデータの受け渡しや調整が遅れたことが原因である。
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今後の研究の推進方策 |
現状では、これまで得たデータを用いたさらなる深掘りと、当初の研究計画を一部修正することにより、子どもの安全に役立つ現場での研究成果の達成を目指す。
また、これまでの研究成果をまとめ、査読付き英語論文に投稿することにより、外部からの研究に対するレビューをもらい、さらなる研究成果の精緻化を試みる。
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