研究課題/領域番号 |
20H01785
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 (2021-2023) 静岡大学 (2020) |
研究代表者 |
板口 典弘 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (50706637)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 身体 / 運動 / 知覚 / 道具 / 感覚運動機能 / 脳損傷 |
研究成果の概要 |
本研究は,ヒト上肢における感覚と運動の対応関係が入れ替えられた状況を仮想的に実現することを通して,身体の適応的可塑性を多面的に検討することを目指した。研究成果は総じて,身体と道具の学習あるいは制御過程において,座標変換という概念を通して統一的に解釈できる可能性を示した。また,脳機能障害との関連において,運動遂行における運動計画機能の重要性も確認した。さらに,身体化という現象あるいは身体という概念を考える際に,地球環境(重力)そのものを考慮する必要性があるという,これまでの理論にない学術的示唆を得ることもできた。
|
自由記述の分野 |
心理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,「ヒトとは何か」「身体とは何か」という根源的な問題に答えるいくつかの理論的示唆を提供するものである。また,心理学研究と運動制御研究を組み合わせることにより,知覚と運動という両側面から身体を捉えることを可能とした点でも学術的な意義が大きい。このような成果は,モノづくり,スポーツ,リハビリテーションの分野に応用できる可能性がある。特に,脳機能障害との関連において,運動行為の実行に困難を抱える患者に対して,運動計画機能の訓練が重要であることを確認した点で,大きな社会的意義がある。
|