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2022 年度 研究成果報告書

個体間の宥和関係形成を支える脳-内臓回路の比較認知神経科学研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20H01787
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分10040:実験心理学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

伊澤 栄一  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (10433731)

研究分担者 茂木 一孝  麻布大学, 獣医学部, 教授 (50347308)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード情動 / カラス / 社会 / 絆形成 / 優劣関係 / 自律神経 / ホルモン / オキシトシン
研究成果の概要

150年前にダーウィンが着目した動物の情動は,個体間の競合や協力を支える心的基盤として,哺乳類や鳥類,魚類にまで見出されている.本研究では複雑な社会行動が進化している鳥類カラスをモデルとして,個体間の緊張的および親和的な関係がどのように生じ,その生理学的基盤について実験検討を行った.その結果,2個体間に緊張作用には内臓感覚情報の関与を示唆する自律神経が介在し,親和的作用には,バゾプレッシン1a受容体による緊張作用の抑制が生じていることを見出した.本研究は,個体間の緊張が親和へと変化する過程に、脳-内臓回路を中心とした内分泌機構の関与が示唆された.

自由記述の分野

動物心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の成果は,哺乳類とは独立な進化を遂げた鳥類において,初対面の個体同士に生じる緊張作用にどのような身体の反応が起き、次第に構築されていく親和関係にどのようなホルモン分子が関与しているのかを明らかにした.本研究は,私たちヒトとは全く異なる体のつくりをもつ鳥類のコミュニケーションにおいて,脳だけでなく身体の反応が重要な役割をもつことを明らかにした点で意義がある.この研究は,私たちが情動や感情とよんでいる心的機能がどのような社会生態(暮らし)と脳・身体のメカニズム(仕組み)の相互作用によって進化したのかという,心の進化起源の理解へとつながる研究である.

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公開日: 2024-01-30  

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