研究課題/領域番号 |
20H01830
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 九州大学 (2021-2023) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
野村 健太郎 九州大学, 理学研究院, 教授 (00455776)
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研究分担者 |
荒木 康史 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (10757131)
佐藤 正寛 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (90425570)
三澤 貴宏 早稲田大学, 理工学術院, 主任研究員(研究院准教授) (10582687)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | トポロジカル物性 |
研究成果の概要 |
本計画研究ではトポロジカル物質を主な対象として,その開放系で起こりうる新規な輸送現象および近接効果の解明を行った.トポロジカルDirac半金属ではバンドトポロジーとスピン軌道相互作用に起因して,表面にヘリカルなギャップレス状態が形成される.表面に強磁性体を近接させた系では,トポロジカルDirac半金属に電場を印加すると,スピンホール流が発生し,近接した強磁性体に準量子化するトルクが生成されることを明らかにした.また,強磁性体の電極をトポロジカルDirac半金属に接合させた系においては,原理的最大値に近い値のHall効果が起こることを発見した.
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自由記述の分野 |
物性物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果ではトポロジカル物質における新しい磁気輸送現象およびスピントロニクス効果を明らかにした.トポロジカル物質では電気と磁気の自由度が非自明に結合することが知られているが,本研究成果はそれらに開放系や近接効果という新しい要素を加えることで,当該分野の学術的知見をより進化させたものといえる.一方で,トポロジカルDirac半金属の準量子化スピントルク効果は従来の金属に比べ低エネルギー散逸かつ高効率でのスピントロニクス機能を提案したという点で応用上も重要な結果である.
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