研究課題/領域番号 |
20H01834
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂野 昌人 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (70806629)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 角度分解光電子分光 / 原子層フレーク試料 / ファンデルワールス積層体 |
研究成果の概要 |
本研究では微小(~0.01mm)な試料でも測定可能な顕微レーザー角度分解光電子分光装置を開発し、テープを用いた剥離と転写技術を用いて作製するシート状の2次元物質の複合積層体における電子構造を直接観測する手法を確立した。それらを用いて遷移金属ダイカルコゲナイドの数原子層物質およびツイスト積層体においてバルク結晶では発現しない特異な電子構造を直接観測し、その起源を解明した。
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自由記述の分野 |
固体物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2次元物質を力学的に積層することによって創られるファンデルワールス積層体では、構成要素である2次元物質が単独では発現しない物性が創発され得るため、未開拓物性の宝庫として基礎・応用の両面の観点から研究されている。しかし、複雑な結晶構造を有するファンデルワールス積層体では正確な電子構造の計算予測が難しく、それが研究進展のボトルネックとなっていた。本研究で開発した顕微レーザー角度分解光電子分光装置と、角度分解光電子分光測定を可能にするファンデルワールス積層体の試料作製方法を用いることによって、ファンデルワールス積層体の電子構造の直接観測が可能となり、物性研究が飛躍的に進められることになった。
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