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2023 年度 研究成果報告書

圧力磁場誘起らせん秩序の観測によるキラリティ自発形成機構の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20H01854
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
研究機関広島大学

研究代表者

松村 武  広島大学, 先進理工系科学研究科(先), 教授 (00312546)

研究分担者 石松 直樹  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 特定准教授 (70343291)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードキラル磁性体 / 反対称相互作用 / らせん磁気ヘリシティ / 共鳴X線散乱 / 磁気スキルミオン格子 / キラル磁気ソリトン格子
研究成果の概要

キラル磁性体YbNi3Ga9における圧力誘起価数転移に伴うらせん磁気秩序,さらに磁場中での形成が期待されるキラルソリトン格子の観測を目標として,超伝導磁石に設置可能なX線回折用の小型ダイヤモンドアンビルセルを製作した.ヘリウムガス圧により,10GPaでも結晶性の劣化がない加圧を実現し,共鳴X線回折実験を行った.また,反転心を持たない正方晶化合物EuIrGe3での反対称相互作用の観測,CeCoSiでの構造相転移の発見,YbNi3Al9についてのスピン波励起の観測,EuNiGe3の磁場誘起磁気スキルミオン相におけるヘリシティ統合など,結晶対称性と磁気らせんヘリシティに関する研究の進展があった.

自由記述の分野

磁性

研究成果の学術的意義や社会的意義

電子のスピンや軌道運動が起源となって生じる磁性は本質的に量子力学的な現象である.電子自身がもつスピンは,電荷と同様,素粒子としての一性質であり,電荷と違って周囲の空間とは本来無関係の存在である.ところが,実際の磁性体では周囲の空間対称性とは無関係ではなく,キラル磁性体で観測されるように,特定の巻き方をもった様々ならせん構造を示す.本研究でいくつかの具体的な事例を集中的に研究し,特定の空間対称性をもった固体物質中で電子スピンがどのように空間と関係しているかを実験的に観測し,明らかにすることができた.この研究がさらに進展することで,スピンと空間との関係性への理解が深まるものと期待される.

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公開日: 2025-01-30  

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