濱口、永田は、本科研費での雇用による博士研究員Maura Ramirez-Quezada氏と共に、中性子超流動渦糸の運動に伴う摩擦により生じる中性子星加熱効果を研究し、この効果を加味した中性子星表面温度理論予言が観測データをうまく説明することを明らかにした。また、この加熱効果が存在する場合、中性子星に暗黒物質が捕獲されることに伴う加熱効果は隠されてしまうことを議論した。 永田は、mAMSB模型および pure gravity mediation 模型におけるウィーノ暗黒物質と核子の弾性散乱断面積を、電弱ゲージ粒子による量子補正を含めて計算し、将来の暗黒物質直接検出実験における探索可能性を議論した。 濱口、永田は、PQスカラー場と重力の非最小結合を導入することでアクシオン模型に生じるU(1)クオリティ問題を解決するシナリオについて、Palatini形式に拡張した解析を行った。 博士研究員Maura Ramirez-Quezada氏は、最近観測された天文現象Swift J1913.1+1946で検出された18TeV光子事象を、新たな軽いスカラー粒子を導入することで説明しうることを示した。また同氏は、白色矮星冷却の観測を通じてダーク・セクター模型を探索し得ることを示した。
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