研究課題
本研究の目的は、KAGRAが国際重力波検出器ネットワークに参加するにあたり、背景重力波のデータ解析の体制を整えることにある。スペクトルの形状・非等方性・偏光といった特徴量に着目し、背景重力波の検出だけでなく、その起源を特定することができるような体制を作ることである。最終年度の2023年度は、昨年度に開発した、非ガウス性を持つ背景重力波に特化したデータ解析コードの改良に取り組んだ。機械学習のトレーニングに使うデータは、以前は簡単にモデル化したものを使っていたが、今回はブラックホール連星信号を使いより現実的なデータに近づけた。また、解析を短時間セグメント内の個々のイベントの検出と長時間データの解析部分と2段階に分けることで感度の向上を試みている。コードは完成したものの、解析パイプラインが複雑になったことから、当該年度内に満足のいく検出精度を出すことができず、現在もコードの詳細を調整しているところである。引き続き精度を高めて将来の解析に使えるものを作り上げていきたい。また、理論研究として、初期宇宙起源の背景重力波スペクトルに振動の形状が現れるモデルを精査し、将来観測での検出可能性を議論した論文がClassical and Quantum Gravity誌に掲載された。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件)
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