本研究では背景重力波のデータ解析の体制を整えるための研究に取り組んだ。まずは理論研究にて、スペクトルの形状・非等方性・非ガウス性・偏光といった特徴量を用いることで、背景重力波の起源を特定することができることを示した。また、LIGO-Virgo-KAGRA O3データを用いて、様々な初期宇宙モデルの制限に取り組んだ。さらに非ガウス性を持つ背景重力波に特化したデータ解析コードの開発に取り組み、機械学習を用いて計算速度を大きく改善することに成功した。これらの経験を活かして、今後はO4データ解析に貢献すると共に、本研究で開発したコードの精度を高め、将来の解析に使えるものを作り上げていく予定である。
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