研究課題/領域番号 |
20H01927
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
武内 勇司 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (00375403)
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研究分担者 |
藤井 剛 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30709598)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 超伝導トンネル接合素子 / SOI極低温増幅器 / Sub-GeV暗黒物質探索 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,超伝導体素子STJと半導体の技術であるSOI回路を組み合わせることにより,既存の検出器の概念を超える低エネルギー閾値検出を可能とする検出器の開発・実用化,更にその応用例として暗黒物質探索におけるsub-GeV探索領域の新規開拓が主目的である。 2022年度の実績として,超伝導トンネル接合素子Nb/Al-STJ の可視光~近赤外域単一光子に対する応答信号増幅が可能なSOI極低温増幅回路の設計・作製された試作チップの評価を行った。STJは2つの超伝導電極を数nm厚の酸化膜絶縁層で接合した構造を持っており,数10~数100pFと比較的大きな静電容量を持つ。更に超伝導ギャップエネルギー(Nb/Al-STJの場合1meV程度)相当の定電圧を印加して運転する必要があり,読出しのための増幅器は1kΩ以下の入力抵抗である必要がある。更にSTJの数μ秒の応答速度を活かすため1MHz程度までの周波数帯域を要求される。これらの要求を満たす増幅回路として,初段に500Ωのシャント抵抗を持つゲート接地増幅回路を初段とした電流-電圧変換型増幅の回路,並びにカスコード接続の差動増幅回路を直列接続し開ループゲイン及び周波数特性を向上した増幅回路に容量性負帰還を掛けた電荷積分型回路を設計しSOIウエハ上に製作された。これらの回路を試作実機を用いて室温並びに極低温(3K)で評価を行い,回路パラメータにフィードバックし,実機に向け最終調整したSOI増幅器を2023年度に繰り越した予算で製作した。 これらの回路の評価,および STJ と組み合わせた STJ 応答信号増幅試験は極低温冷凍機不調により現在調整中のため,まだ行えていない。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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