採択年度より、J-PARC high-pビームラインが完成し、本研究のベースとなるJ-PARC E16実験の試験運用が開始された。本研究においてハード面は大部分をE16実験と共有するため、E16実験を軌道に乗せる事が必須であり、かつその上で本研究を進めるのに必要な情報を収集するという形で進めた。新規ビームラインにおいて立ち上げた実験であるため、供給ビームのバンチ的時間構造を始めとした予期せぬ困難が発生したが、それらを克服する対策を講じた結果、順調にデータ収集を可能とする事に成功した。本格的な物理データの収集は今後になるが、本課題採択により、本研究の充分な準備を進める事ができた。
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